23日、シンポジウムで発言する王連起氏。(杭州=新華社記者/馮源)
【新華社杭州9月26日】中国浙江省杭州市で23日、日本所蔵の中国宋元絵画を巡る学術シンポジウムが開かれ、国家文物鑑定委員会委員で故宮博物院研究館員の王連起(おう・れんき)氏が2019年の訪日時に「五馬図巻」(東京国立博物館)を鑑賞した感想を述べた。北宋時代の画家、李公麟(り・こうりん)が手がけた同作品は絵画界で高く評価されており、出席した両国の学者から大きな関心が寄せられた。
シンポジウムは「中国歴代絵画大系」保護利用研究センターが主催し、浙江大学の社会科学研究院、芸術・考古学院が協賛、同大学中国古代書画研究センターが運営。中国から16人、日本から6人の学者が招かれ、日本で所蔵されている宋元時代の中国絵画について議論した。
23日、シンポジウムで発言する弓野隆之氏。(杭州=新華社記者/馮源)
大阪市立美術館の主任学芸員、弓野隆之氏は、同館が所蔵する宋元時代の絵画を紹介し、シンポジウムは素晴らしい交流の機会だと話した。
2日間にわたる議論では、「日本所蔵の宋元絵画研究」「日本の学界における宋元絵画などの研究」「宋元禅宗絵画などの研究」についてそれぞれ意見を述べた。浙江大学芸術・考古学院共産党委員会の陳凱旋(ちん・がいせん)書記は、両国学者間の文化交流における協力をさらに推進したいと表明した。同大学社会科学研究院の趙怡(ちょう・い)副院長は、中日両国は長い芸術交流の歴史を持ち、古代の絵画は共通の文化的記憶を担っていると指摘した。(記者/馮源)