中国外交部。(北京=新華社記者/李賀)
【新華社北京9月24日】中国外交部の郭嘉昆(かく・かこん)報道官は24日の記者会見で、石破茂首相が米ニューヨークで開かれた第80回国連総会の一般討論演説で言及した歴史問題への認識に関し、日本が歴史の罪責を深く反省し、歴史の教訓を真剣にくみ取り、平和発展の道を堅持し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得ることを望むと強調した。
郭氏は次のように述べた。石破首相が演説で「歴史に真正面から向き合うことなく明るい未来は開けない」「戦争の惨禍を繰り返さないと心に刻んだ」「アジアの人々は戦後、日本を受け入れるのに寛容の精神を示した」と表明したことに留意している。
ただ、われわれは演説が侵略と謝罪に言及せず、戦争加害者としての責任を回避したことにも留意している。石破首相はこれまで、日本が「歴史を正視し、未来に向かう」精神を守り、平和的発展の道を堅持し、「歴史を反省し、歴史の教訓を忘れず、戦争の過ちを繰り返さない」と表明している。
今年は中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年に当たる。中国は一貫して、正しい態度で歴史に向き合い、認識し、実際の行動で侵略の歴史に反省、謝罪を示すことが戦後の国際社会に日本が復帰するための重要な前提であり、中日関係の政治的基礎、日本と隣国の関係、日本の対外イメージに関わるとの考えを示してきた。中日共同声明には日本側が「過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」と書かれている。
われわれは日本が歴史の罪責を深く反省し、歴史の教訓を真剣にくみ取り、歴史に対し、人民に対し、未来に対し責任を持つ態度に基づき、侵略の歴史を美化、隠蔽するあらゆる行為と徹底的に決別し、平和的発展の道を堅持し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得ることを望む。