中国・四川省でキク科の新種「雅安蒲児根」を発見

中国・四川省でキク科の新種「雅安蒲児根」を発見

新華社 | 2025-09-22 09:05:30

雅安蒲児根の自生環境。(資料写真、雅安=新華社配信)

 【新華社成都9月22日】中国四川省雅安市の雅安生態環境監測センターステーションは、同ステーションと四川省生態環境監測総ステーション、四川師範大学からなる研究チームが、同市天全県興業郷で未知のキク科シノセネシオ属の植物を発見し、形態的特徴の比較と分子系統学的解析により新種と確認したと発表した。新種は発見地にちなみ「雅安蒲児根」と命名され、研究成果はこのほど、植物分類学の国際学術誌「PhytoKeys」に掲載された。

 雅安蒲児根は、標高1500~1600メートルの日陰の多い湿った林床に自生する多年草で、根茎は太く短く、多くのひげ根がある。葉は比較的厚く、表面の縁に白い斑点があり、裏面は紫がかった赤色をしている。葉柄は比較的短く(6~12センチ)、毛がより密生しており、茎にはまばらに白く短い軟毛が生えている。花序が3~10個と比較的多く、舌状花は近似種の中で最も長く11~12ミリに達し、果実は滑らかで冠毛がない。こうした特徴が近似種と区別する重要な目印となった。

雅安蒲児根の細部。(資料写真、雅安=新華社配信)

 今回の発見は、シノセネシオ属の種の多様性をより充実させ、四川省西部の固有植物の生態適応性と保護研究に重要な根拠をもたらした。研究者は、今後も雅安蒲児根の分布と個体群の調査を続けることで生態や習性、繁殖特性、その他の種との関係に関する研究を深め、将来の保護管理を科学的に支えていくとしている。(記者/胥氷潔)

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