青竜山の恐竜の卵化石、約8600万年前のものと確認 中国湖北省

青竜山の恐竜の卵化石、約8600万年前のものと確認 中国湖北省

新華社 | 2025-09-19 11:11:17

発見場所で保護されている恐竜の卵化石。(資料写真、武漢=新華社配信)

 【新華社武漢9月19日】中国の湖北省地質科学研究院、陝西省地質調査院、西安交通大学、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の専門家による共同科学研究チームはこのほど、湖北省十堰市の青竜山で発見された恐竜の卵化石が約8600万年前のものであることを確認した。チームの研究成果は11日、地球科学分野の学術誌「Frontiers In Earth Science」に掲載された。

 論文の責任著者で湖北省地質科学研究院研究員の趙壁(ちょう・へき)氏によると、研究チームは今回初めて炭酸塩を使う年代測定技術を白亜紀の恐竜卵研究に応用し、青竜山の恐竜卵化石の卵殻に含まれる生物由来の方解石の形成年代を8765万年前~8417万年前と測定した。

恐竜の卵化石から研究用のサンプルを採取するスタッフ。(資料写真、武漢=新華社配信)

 青竜山では1990年代に恐竜の卵化石の発見が相次ぎ、2001年に国務院の承認を経て、湖北省青竜山恐竜卵化石群国家級自然保護区が設置された。現在、保護区内には恐竜卵遺跡博物館があり、1~3号館の中に3千個以上の恐竜の卵化石を発見場所でそのまま保護している。しかし、これらの恐竜の卵の具体的な形成年代については、長年にわたり研究者による探究が続けられてきた。

 趙氏は、今回の研究はまだ恐竜卵化石が埋まっている青竜山の全ての地層を網羅したものではなく、この地域の恐竜の卵について、産卵過程の全体像を再現し、卵の形態進化の時間軸を確立するには至っていないとし、関連する科学的課題の解明には今後さらなる研究が必要だと述べた。しかし、今回の成果は世界各地の恐竜卵化石の埋蔵年代の解明や、その進化の道筋を分析するために新たな研究の視点を提供するものであり、より高精度な古気候変動の曲線作成や、太古の地球環境の変化の法則、恐竜の進化と絶滅の謎といった重要な科学的課題を深く探究するための新たな理論上のツールとなるだろうとした。(記者/宋立崑)

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