香港国際空港で3本の滑走路の同時運用システムが稼働後、中央滑走路から離陸する航空機。(2024年11月28日撮影、香港=新華社記者/朱煒)
【新華社広州9月17日】中国の粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)では現在、13本の空港滑走路が供用され、滑走路の密度の高さは世界有数を誇り、世界的空港群の形成が加速している。
大湾区には広州、深圳、香港の3カ所のハブ空港、珠海とマカオの2カ所の幹線空港、そして恵州、仏山の2カ所の支線空港があり、航空路線網は世界200以上の都市をカバーしている。
今年7月30日、広州白雲国際空港の第5滑走路が飛行検査をクリアした。同空港は中国で2番目、大湾区では初の5本の滑走路を備えた空港となる。さらに8月26日には、深圳宝安国際空港の第3滑走路でも実機による飛行検査が無事完了し、年内の供用開始に向けた基盤が整った。これにより、大湾区には近く14本目および15本目の滑走路が登場する。
香港国際空港のフライト情報ディスプレーの前を歩く旅客。(7月20日撮影、深圳=新華社記者/朱煒)
国際航空運送協会(IATA)は、2030年までに大湾区の航空旅客・貨物輸送の需要がそれぞれ延べ3億8700万人と2千万トンに達すると予測している。大湾区の空港群は、「香港の国際乗り継ぎ+(プラス)広州のアジア太平洋地域ハブ+深圳の新興市場への直行便」という多層的なネットワークを形成しつつあり、世界の主要な経済体と新興市場を網羅し、世界各地を結ぶ強力な能力を発揮している。
中国(深圳)総合開発研究院物流・サプライチェーン管理研究所の王国文(おう・こくぶん)所長は、空港群の拡充は大湾区を中国と世界を結ぶ航空物流のハブへと押し上げるだけでなく、域内の企業の物流コストを引き下げ、経済要素の自由な流動と効率的な配置を促進し、臨空経済の発展をけん引、消費の高度化をうながし、大湾区の「世界の工場」から「世界の市場」への転換を推し進め、経済の質の高い発展を実現させるとの見方を示した。(記者/王豊、田建川)
広州市の珠江两岸。(2023年12月27日、ドローンから、深圳=新華社配信/張由瓊)
建設中の深圳空港東駅。(6月10日撮影、深圳=新華社配信/田豊)
深圳空港の第3滑走路で離着陸、地上走行をする飛行検査中の航空機。(8月26日撮影、深圳=新華社配信)