記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)
【新華社北京9月17日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は17日の記者会見で、米国在台湾協会(AIT)がカイロ宣言やポツダム宣言など第2次世界大戦中の文書について「台湾の最終的な政治地位を決定していない」と発言したとの報道に関し、「一つの中国」原則は国際社会の普遍的な共通認識であり、米国が一方的に曲解しても国際社会の大局を揺るがすことはできないと表明した。
林報道官は次のように述べた。台湾の中国への復帰は、第2次世界大戦の勝利の成果であり、戦後の国際秩序の重要な一部である。中米英3カ国が1943年に発表したカイロ宣言は、日本が奪った台湾を中国に返還することを明確に規定した。中米英ソ4カ国による45年のポツダム宣言も「カイロ宣言の条項は履行されなければならない」と確認している。日本は同年、降伏文書に署名し「ポツダム宣言の条項の誠実な履行」を約束した。これら一連の国際法的効力を持つ文書は、中国の台湾に対する主権を明確に確認している。
台湾は中国の台湾である。カイロ宣言とポツダム宣言に署名した米国は、台湾が中国に属する歴史的、法理的事実を十分に理解していながら、いわゆる「台湾地位未定論」を公然と持ち出し、国家主権と領土一体性を守るための中国の正当な行動を中傷し、悪意をもって国際世論を誤った方向へ誘導している。国際法と国際関係の基本準則への重大な違反であり、「台湾独立」分裂勢力に著しく誤ったシグナルを送っている。
歴史は改ざんできない。「一つの中国」原則は国際社会の普遍的な共通認識であり、米国が一方的に曲解しても、「一つの中国」原則を堅持する国際社会の大局を揺るがすことはできない。中国は米国に対し、「一つの中国」原則と中米間の三つの共同コミュニケを確実に厳守し、台湾問題を弄ぶことをやめ、いかなる形であれ「台湾独立」を容認、支持することをやめ、中国への内政干渉をやめるよう促す。いかなる人、いかなる勢力であれ中国が最終的、必然的に統一されるという歴史の大勢を阻むことはできない。