多数の国や国際機関、企業が北京でサービス貿易の商機共有 CIFTIS

多数の国や国際機関、企業が北京でサービス貿易の商機共有 CIFTIS

新華社 | 2025-09-16 19:22:46

 13日、CIFTIS展示エリアの日本館に展示された日本の酒類商品。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 【新華社北京9月16日】中国北京市の首鋼園で10~14日、サービス産業の見本市「2025年中国国際サービス貿易交易会」(CIFTIS)が開かれた。オーストラリア、ドイツ、フランス、日本など80以上の国と国際機関が出展し、世界上位500企業や世界の業界トップ企業約500社が会場出展に参加。各種テーマフォーラムや商談会、新製品発表会などが連日、集中的に開催された。

 中国商務部が発表した最新データによると、2024年の中国のサービス貿易総額は前年比14・4%増の7兆5千億元(1元=約21円)に達し、過去最高を再度更新。中国のサービス貿易額は同年、初めて1兆ドル(1ドル=約147円)を超えた。

 13日、CIFTIS展示エリアの日本館で、日本酒を試飲する来場者。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 行政や教育、医療、交通などの分野におけるデジタルサービス体系には、デジタルヒューマンやインタラクティブタッチスクリーン(電子黒板)、バーチャルシミュレーションなどの技術の深い融合が見られる。仮想現実(VR)技術で史跡が再現され、観光客は仮想空間で清代の離宮「円明園」を巡ることができる。「人工知能(AI)スマート焼却」などの新技術や新モデルは、都市の道路清掃、ごみ処理、分別回収、資源化利用の新たな実践事例を示した。さまざまなロボットが会場で来場者と交流する様子も見られた。CIFTISの展示ホールでは、よりグリーン(環境配慮型)、よりスマート、よりインタラクティブでパーソナライズされたサービスや消費体験が来場者の見聞を広げていた。

 電子商取引(EC)大手アリババグループ傘下の越境ECサイト「天猫国際 (Tモールグローバル)」の出展責任者、陳暢言(ちん・ちょうげん)氏は、かつてECプラットフォームを通じて中国市場に参入する外国企業は通常、運営代行会社の支援を受けてオンラインビジネスを展開していたが、ここ数年、プラットフォームがAI技術を活用して「スマート運営アシスタント」を開発し、外国企業のサイト内運営を支援するだけでなく、スマート顧客サービスや広告配信などのサービスを提供するようになり、中国でのオンライン事業の利便性が大きく向上したと述べた。

 13日、CIFTIS展示エリアで、ロボットと握手する女の子。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 会場にはCIFTISで「なじみの顔」となっている海外企業が多く出展していた。在中メキシコ企業が加盟する中国メキシコ商会のビクトル・カデナ執行副主席は、中国市場はメキシコのビジネス界にとって非常に魅力的で、商会は毎年CIFTISに参加しているとし、「CIFTISは私たちに窓口を開いてくれ、中国のサービスプロバイダーや潜在的な顧客、サプライヤーと出会うことができる」と述べた。

 カデナ氏は、中国の経済規模は巨大で、目覚ましい成長ぶりが数字に表れており、メキシコとしては物流や文化、金融などの分野で中国により多くのサービスを輸出したいとの考えを示し、中南米諸国で電動モビリティー分野の需要が高まる中、メキシコと中国の自動車産業における協力の将来性に大きな期待を寄せた。

 13日、CIFTIS展示エリアでロボット犬と触れ合う来場者。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 スポーツイベント、グリーンで健康的かつ多様な総合サービス、新たな消費トレンドも、ビジネス関係者が協力の拡大を期待する重点分野となっている。

 今年のCIFTISには、飲食、食品、農業、化粧品、ヘルスケアなど幅広い分野から、30を超える日本の企業・団体が参加した。

 日本館の責任者を務めた日本貿易振興機構(ジェトロ)の匂坂拓孝氏は、「私たちは毎年CIFTISに参加している。これほど多くの方々にご訪問いただき、とてもうれしく思う」と述べ、CIFTIS開幕2日目で配布し尽くしてしまったパンフレットが続出したことからも、日本に関心を持つ中国の消費者が多いことが分かると指摘した。

 11日、CIFTIS屋外展示エリアで、ロボットバンドの演奏を楽しむ人々。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 匂坂氏は、CIFTISへの参加を通じて中国の消費者ニーズが大きく変化していることを感じ取れると紹介。以前は日用品や食品などの一般消費財が好まれていたが、現在はアウトドアスポーツやペット関連商品への関心が高まっており、中国の新たな消費トレンドが反映されているとし、こうした流れを受けて、今年は日本から工芸品や高齢者介護・健康用品などを持ち込んだと説明した。

 昨年CIFTISに参加したフランス「一帯一路」促進会の陳泊錕(リオネル・チェン、Lionel Chen)会長は、今年も複数のフランス企業を伴い参加した。陳氏は中国がサービス貿易分野の対外開放を拡大するにつれ、多くのフランス企業が中国の消費市場や中国企業との協力に大きな期待を寄せており、協力への意欲は非常に高いと指摘。促進会は中国国内で中仏エコ・サーフィンパークの設立を推進しており、健康的な生活という理念が広く浸透するのに伴い、両国のスポーツ分野における協力の余地は非常に大きくなっていると語った。(記者/魏夢佳)

 13日、CIFTIS展示エリアのアートトイブランド「ポップマート」のブース。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 13日、CIFTIS展示エリアで、ロボットと触れ合う来場者。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 10日、アフリカのミュージシャンから指導を受けながら、アフリカの太鼓の演奏を体験する出展者。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 13日、CIFTIS展示エリアに陳列された竹製品。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 12日、CIFTIS展示エリアのペルー館で、アルパカのぬいぐるみを選ぶ来場者。(北京=新華社記者/魏夢佳)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@news.cn までご

連絡ください。