中米がTikTok問題解決で基本的枠組み合意

中米がTikTok問題解決で基本的枠組み合意

新華社 | 2025-09-16 14:55:45

 15日、スペイン・マドリードで会見する中米経済・貿易会談の中国側代表。(マドリード=新華社記者/邢広利)

 【新華社マドリード9月16日】中国商務部の李成鋼(り・せいこう)国際貿易交渉代表兼副部長は15日、中米双方は協力による「TikTok(ティックトック=中国発の動画共有アプリ)」関連問題の適切な解決、投資上の障害削減、経済・貿易協力の促進などからなる基本的枠組みに合意したと明らかにした。

 中米両国の代表団が現地時間14~15日、スペインのマドリードで経済・貿易会談を開いた。李氏は会談終了後、中国側代表団の記者会見で次のように述べた。この2日間、双方は両国首脳の電話会談で得られた重要な共通認識を積極的に実行し、中米経済貿易協議メカニズムを十分に機能させ、相互尊重と対等な協議を基礎にTikTokを含む双方が関心を寄せる経済・貿易問題を巡り、率直で、深く、建設的な意思疎通を行った。

 李氏はTikTokの問題に関し、次のように表明した。中国は一貫して科学技術や経済、貿易の問題を政治化、道具化、武器化することに反対しており、原則的立場や企業の利益、国際的な公平と正義を犠牲にして合意を求めることは決してないと強調した。中国は国家の利益と中国系企業の合法的権益を断固として守り、技術輸出の審査と承認を法律法規に基づき進めるとし、中国政府は企業の意向を十分に尊重し、企業が市場原則に基づき、平等なビジネス交渉を行えるよう支持する。

 中国国家インターネット情報弁公室の王京濤(おう・けいとう)副主任は記者会見で質問を受け、次のように述べた。中米双方は企業の意向と市場法則を十分に尊重した上で、TikTokの米国ユーザーデータ・コンテンツセキュリティー事業の運営委託、アルゴリズムなど知的財産権の使用許諾といった方法によりTikTok問題を解決することで基本的共通認識に達した。中国政府はTikTokに関連する技術輸出や知的財産権の使用許諾などを法に基づき審査する。

 中国政府は一貫して中国系企業の合法的権益を断固支持、擁護し、企業の積極的な海外展開を支持する。米国が双方の共通認識に照らし、TikTokを含む中国企業が米国で事業を継続できるよう、オープンかつ公平、公正で差別のないビジネス環境を提供し、中米経済貿易関係の安定した健全で持続可能な発展を図ることを希望する。

 李氏は、中国が米国と今回の共通認識について合意したのは共通認識が双方の利益にかなうと評価、判断したからだと述べ、TikTok問題の議論を通じ、双方は安定的で健全な中米経済貿易関係の重要性を再認識したとの見方を示した。また代表団は引き続き緊密な意思疎通を維持し、成果文書の詳細について協議を行い、それぞれ国内承認手続きを進めると表明した。

 李氏は次のように指摘した。中国は一連の経済貿易協議の後も米国が中国の事業体に対する制裁を拡大し続けていることに留意している。米国は国家安全保障を拡大解釈し、中国の事業体に対する制裁リストを絶えず拡大し、「ロングアーム管轄」の手をさらに伸ばしている。これは典型的な一方的いじめ行為で、国際法と国際関係の基本準則に違反しており、中国は断固反対し、会談でも深刻な懸念を表明した。

 李氏は次のように強調した。会談の成果は容易に得られたものではない。米国は自国の懸念事項について中国に配慮を求めながら、中国企業への抑圧を続けることはできない。中国は米国が誤りを正し、中国に対する制限措置を迅速に撤回し、中国と共に歩み寄り、容易に得られない経済貿易協議の成果を共同で守り、2国間経済貿易関係の健全で安定した持続可能な発展を図るよう求める。

 李氏はまた、今回の会談に対するホスト国スペインの力強い支持と温かいもてなしに感謝の意を表した。

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