中国シルバー経済、滞在型ヘルス&ウエルネスが成長

中国シルバー経済、滞在型ヘルス&ウエルネスが成長

新華社 | 2025-08-13 11:19:30

4日、2025企業家太陽島年次総会「旅居康養・シルバー経済融合発展大会」で意見を交わすゲスト。(ハルビン=新華社配信)

 【新華社ハルビン8月13日】中国黒竜江省ハルビン市でこのほど、2025企業家太陽島年次総会「旅居康養・シルバー経済融合発展大会」が開かれた。席上、中国社会福祉・介護サービス協会の韓華(かん・か)副会長は中国のシルバー経済(高齢者関連の経済活動)の新たな発展動向について「多様なサービスが高度化し、「旅居康養(滞在型ヘルス&ウエルネス)」産業に新たな発展の機会をもたらしている」と評価した。

 中国の養老(高齢者介護)業界はここ数年急速に発展し、シルバー経済が活況を呈している。中国のシルバー経済の規模は、2035年までに30兆元(1元=約21円)に達すると予測されている。

 高齢者関連のニーズが年々高まる中、旅居康養は中国の高齢者福祉の増進と経済の質の高い発展を推進するための重要な手段となっている。こうした背景の下、同年次総会には大学の研究者や研究機関の専門家、介護施設の代表者らが数多く集まり、旅居康養とシルバー経済の融合発展に関して提案や助言を行った。韓氏は、旅居康養製品はシルバー経済の中でますます重要な位置を占めるようになったと指摘。その消費は全体の約2割%近くを占め、同産業は年間15%から20%の成長が見込まれると語った。

 中国老年学・老年医学学会康養分会の宋首屹(そう・しゅきつ)総幹事は、高齢者向けの旅居康養は現在、中国観光市場の新構造構築を推進する力になっているとの考えを示した。

 宋氏は、今後旅居康養プロジェクトは高齢者の観光形態が変わるのに対応し、「全世代向け」から「ターゲット層向け」への転換を図るべきだと指摘した。

 また「高齢者の慢性疾患リハビリテーションのニーズや高学歴退職者層の精神・文化的な探求、世代間支援構造の変化に合わせた旅居康養プロジェクトを企画すれば、より多くの市場機会が生まれるはずだ」と語った。

 中国人民大学人口・健康学院の院長で老年学研究所所長の杜鹏(と・ほう)氏は、中国はすでに「長寿大国」となったとした上で、各地方政府はスマート介護に関するビッグデータプラットフォームの構築を推進し、的を絞ったサービスを提供するほか、都市と農村の一体的な発展を促進し、人々の暮らしの基盤を強化しつつ、シルバー経済の持続可能性を高めるべきだとの考えを示した。(記者/楊軒)

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