10日、米ニューヨークの国連本部で発言する中国の傅聡国連常駐代表(前列中央)。(国連=新華社記者/謝鍔)
【新華社国連8月12日】中国の傅聡(ふ・そう)国連常駐代表(国連大使)は11日、国連安全保障理事会の海洋安全保障に関するハイレベル公開討論で発言し、国際法に基づく国際海洋秩序の維持を呼びかけた。
傅氏は次のように述べた。国連海洋法条約は海洋分野の包括的法的文書で、他の国際条約や国際慣習法とともに、現代の海洋秩序の柱である。国際法に基づく国際海洋秩序を堅持し、国連海洋法条約を完全、正確、誠実に解釈、適用し、恣意的な適用や二重基準を排除しなければならない。危機管理の意思疎通を改善し、地域協力を強化し、紛争の平和的解決に努めなければならない。領海や海の権利・利益をめぐる歴史的に残された紛争は直接関係する当事者間の友好的協議を通じて解決されるべきだ。真の多国間主義を堅持し、国連の積極的役割を支持し、海洋環境保護、気候変動、海面上昇などの課題に共同で取り組まなければならない。
傅氏は次のように指摘した。われわれが住む青い星は海によって孤立した島々に分断されているのではなく、むしろ海によって結ばれ、運命を共にする共同体である。中国は発展途上の海洋大国として、国連海洋法条約に基づく義務を積極的に履行し、世界の海洋ガバナンスに建設的に参加し、「国連公海等生物多様性協定」(BBNJ協定)に率先して署名し、批准を積極的に推進している。中国は航路測量、海上航行ナビゲーション、気象予報、衛星通信、安全保障、医療支援など海洋公共財を国際社会に提供し続け、アデン湾とソマリア海域に護衛艦隊をこれまでに47回派遣した。中国は対話と交渉を通じて海洋紛争を前向きに解決し、地域諸国と共に海洋の平和と安定を維持している。中国は引き続き国際社会と共に、海洋運命共同体構築のためにたゆまず努力する。