2025「上海の夏」国際消費シーズン虹口シリーズイベントおよび第6回上海潮生活祭りの始動式。(上海=新華社記者/陳浩明)
【新華社北京8月12日】中国国家統計局はこのほど、7月の全国消費者物価指数(CPI)が前月比で6月のマイナスから0・4%上昇に転じ、前年同月比では横ばいだったと発表した。食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比0・8%上昇し、上げ幅は3カ月連続で拡大した。7月の物価データは三つの前向きな傾向を示した。
①内需拡大政策が引き続き効果を表した。7月のサービス価格は前月比0・6%上昇し、CPIの前月比を約0・3ポイント押し上げ、前月比プラスをけん引する大きな要因となった。同局都市司の董莉娟(とう・りけん)首席統計師は、夏の旅行シーズンを受け、航空券や観光、ホテル宿泊、乗り物リースの価格は前月比上げ幅がいずれも季節的な水準を上回り、CPIの前月比を合計0・2ポイント押し上げたと紹介した。
中国民生銀行の温彬(おん・ひん)チーフエコノミストは、コアCPIが年初から上昇し続け、内需拡大・消費促進策の奏功、市場の需給関係の改善、国内経済循環のさらなる円滑化を反映していると指摘した。
②過剰な競争の是正は関連業種の価格下げ幅の縮小につながった。生産者物価指数(PPI)も前向きな変化を示した。季節的な要因と貿易環境の不確実性が重なり、7月のPPIは前月比0・2%下落したが、国内市場の競争秩序の改善に伴い、下げ幅は前月から0・2ポイント縮小し、3月以降で初めて縮小した。
国家発展改革委員会市場・価格研究所の劉方(りゅう・ほう)研究員は、全国統一大市場の構築が進み、既存産業の改造・高度化、重点産業の生産能力管理が深まるにつれ、石炭や鋼材、太陽光発電、セメント、リチウム電池など業種の市場競争秩序は引き続き改善し、関連業種の物価下げ幅の縮小につながったと指摘した。
③需給両サイドの新たな推進エネルギーが成長した。供給サイドを見ると、既存産業の高度化が続き、新興産業は発展、成長し、複数の関連業種の価格回復を推進した。7月の航空機製造業は3・0%、ウェアラブルデバイス製造業は1・6%それぞれ上昇した。需要サイドを見ると、消費促進特別キャンペーンの実施、消費市場の継続的かつ健全な発展、潜在的な内需の喚起、消費高度化に関連する消費需要の増加は重なり、関連業種の物価の動向を支えた。