天津国際クルーズ船母港に停泊する国際クルーズ船。(5月1日、ドローンから、天津=新華社記者/趙子碩)
【新華社北京8月5日】中国では暑い夏に海洋旅行が人気を集め、クルーズ旅客数とクルーズ船の寄港回数がそろって爆発的な増加傾向を示した。
自然資源部が1日に発表したデータによると、政策による支援、供給の改善、旅行意欲の向上などが海洋旅行ブームを盛り上げた。上半期(1~6月)の海洋観光業の増加値(付加価値額)は前年同期比8・0%増の7718億元(1元=約20円)に上った。クルーズ旅行の人気は高まり、全国のクルーズ港におけるクルーズ旅客数は40・1%、クルーズ船の寄港回数は33・7%それぞれ増加した。労働節(メーデー)当日、天津国際クルーズ船母港で「240時間(10日間)のトランジット(通過)ビザ免除」手続きを行った旅客数は400人を超え、運航再開後の1日の最高記録となった。
夏のホリデーシーズン到来とともに、クルーズ旅行などの海洋旅行はさらなる急増が予想される。スイスに本社を置く欧州クルーズ船大手、MSCクルーズが運行する大型客船「MSCベリッシマ」(2024年のアジア・ベスト・クルーズ・シップ賞を獲得)はこのほど、母港である上海港に帰港した。同船は今後、呉淞口国際クルーズ港から2025年夏期シーズンをスタートする。9月までに、韓国の済州島や釜山、日本の福岡、沖縄、鹿児島、佐世保など、ビザが必要ない両国の人気目的地に向かう13本を運航する。国内のさまざまな顧客層をカバーするとともに、境外(外国と中国香港・マカオ・台湾地区)からの観光客およそ3千人も上海から乗船するとみられ、国内外観光客の海外旅行を双方向で促進する見通しとなっている。