記者会見に臨む中国外交部の郭嘉昆報道官。(北京=新華社配信)
【新華社北京7月31日】中国外交部の郭嘉昆(かく・かこん)報道官は30日の記者会見で、中国とカンボジア、タイが上海で同日開いた非公式会合について次のように説明した。
カンボジア・タイ国境で衝突が起きて以降、中国は両国の友好的隣国として自らの方法で事態の沈静化に向けて積極的に努力してきた。王毅(おう・き)外交部長がカンボジアとタイの外相、東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局長に個別に働きかけ、外交部も両国と緊密な意思疎通を保ち、事態の推移に応じて何度もメッセージを伝達し、外交部アジア事務特使を2度派遣してシャトル外交を展開し、停戦を働きかけた。中国はASEANが役割を果たすことを支持し、輪番議長国のマレーシアと緊密な意思疎通を保ちつつ、クアラルンプールでの両国の首脳会談に代表を派遣した。
また、現地の不安定な停戦状況を受け、外交部の孫衛東(そん・えいとう)副部長は30日午前、上海でカンボジアとタイの代表と非公式会合を開いた。カンボジア、タイ双方は停戦合意を順守する考えを中国に改めて表明し、中国が事態収束のために果たした積極的役割を賞賛した。会合は率直で友好的、かつ打ち解けた雰囲気の中で行われた。今回の会合は中国の最新の外交努力であり、カンボジアとタイが停戦合意を実施に移し、両国国境の平和と安定を早期に回復するための条件づくりが目的だった。
中国はグローバル安全保障イニシアチブの実践を堅持し、「安危を共にし、小異を残して大同につき、対話と協議を行う」というアジア安全保障モデルを築き、地域の平和と安定の維持に常に尽力してきた。中国にカンボジア・タイ国境衝突問題で私利を得ようとする考えはまったくなく、ASEANが「ASEAN方式」によって政治的解決を図ること支持している。引き続きカンボジア、タイ、マレーシアなど地域諸国と緊密な意思疎通を保ち、今回の停戦合意を強固なものにし、平和と安定の早期回復に向けて建設的な役割を果たしていく。