日本の台湾問題干渉、中日関係と戦後国際秩序を揺るがす

日本の台湾問題干渉、中日関係と戦後国際秩序を揺るがす

新華社 | 2025-07-29 19:28:00

 【新華社北京7月29日】世界に中国は一つしかなく、台湾は中国の一部である。台湾問題は純粋に中国の内政に属し、中国の核心的利益中の核心を成し、いかなる外部勢力のいかなる形での干渉も許されない。「一つの中国」原則は中日関係における越えてはならないレッドラインであり、政治的にもてあそぶことは断じて許されない。

 最近、日本は台湾問題においてたびたび一線を越え、「一つの中国」原則に公然と背いている。今年2月の日米首脳共同声明には「国際機関への台湾の意味ある参加への支持」という文言が盛り込まれ、3月には日本政府が1972年の中日共同声明について「法的拘束力はない」とする答弁書を閣議決定した。日本の法務省は5月以降、日本の戸籍を持つ台湾出身者に「台湾」という原籍地表記を認めている。さらに最近では、日本政府は中国側の度重なる事前の申し入れを顧みず、民進党当局の外事部門責任者を務める「台湾独立」分子の林佳竜(りん・かりゅう)の入境と訪問をあえて放任した。林佳竜の訪問行程は政治的思惑に満ちたものだった。日本はいわゆる「日台友好」をことさらに強調し、意図的に「友好交流」を演出し、国内でその「独立」挑発活動を容認し、「台湾独立」分子に加担した。

 日本が「台湾独立」活動に政治的舞台を提供することは、「一つの中国」原則に違反し、国際社会の幅広い共通認識と国際関係の基本準則への重大な挑戦でもある。主権原則は国連憲章の礎であり、「一つの中国」原則は、中国と関係国が外交関係を樹立し、発展させるための政治的基礎である。「一つの中国」を堅持することは、あらゆる形の「台湾独立」に反対することを意味する。

 日本が台湾との「非政府間交流」の制限を巧妙に突破したことは、中日関係の政治的基盤への深刻な挑戦であり、両国間の基本的信義を著しく損なう。四つの政治文書は中日関係を安定させる重しであり、新時代の中日関係を発展させる上で常に堅持すべき根本原則である。四つの政治文書は、日本が「一つの中国」原則を厳守し、台湾が中国領土の不可分の一部であることを認めるべきだと明確に規定している。「中日共同声明」は、日本は「ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」と明記している。また1978年の「中日平和友好条約」は、「共同声明に示された諸原則が厳格に遵守されるべき」と規定している。この条約は、中日両国の立法機関によって審議、承認されており、法的拘束力を持つ。日本政府は、中日間の四つの政治文書の精神と台湾問題に関する厳粛な約束を厳守し、国際法上の義務を誠実に履行すべきである。

 日本は第2次世界大戦の敗戦国でありながら、台湾問題に関して反省するどころか、次々と小細工を弄(ろう)し、「台湾独立」勢力を公然と手助けしている。これは戦後の国際秩序に対する重大な挑戦である。日本は台湾問題において、逃れることのできない重大な歴史的罪責を負っており、なおさら慎重な言動が求められる。日本は台湾を半世紀にわたり植民地支配し、無数の罪を犯した。今年は中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年であり、台湾光復(日本の植民統治からの解放)80周年にも当たる。この歴史的な節目に、日本は「台湾独立」分子に舞台を提供し、さらには彼らの手を借りて引き続き中国の分裂をもくろみ、「台湾独立」分子に極めて誤ったシグナルを送っている。歴史と正義への裏切りであり、中日関係のレッドラインを踏み越え、東アジアの安定をも揺るがし、日本自身を危険地帯へと追い込む行為にほかならない。

 日本の「台湾をもって中国を制する」という誤った政策は、台湾問題を口実に軍事力を強化し、地政学的な私益を追求しようとする危険なたくらみを露呈させている。日本の右翼政治家が「台湾独立」分子と結託する背景には、取り込んで自身の政治的資本を蓄積する計算に加え、「台湾カード」を使って地域情勢をかき乱そうとする意図も透けて見える。台湾問題を道具化しようという一部の政治家たちの悪質な思惑を浮き彫りにし、中日関係の安定した健全な発展に障害を作り出している。しかし、中国の王毅(おう・き)外交部長が述べたように、台湾を口実にもめ事を引き起こせば、日本にとって問題を招くことになる。「台湾独立」を支持することは中国への内政干渉であり、「台湾独立」を容認することは台湾海峡の不安定化を招く。日本の右翼保守勢力が台湾海峡の平和と安定を脅かす存在となっていることは、事実が証明している。その近視眼的かつ偏執的で利己的な振る舞いは、最終的には日本自身の安全と発展の利益をむしばむことになるだろう。

 日本は歴史的な罪責を深く反省し、中国関連の問題をもてあそぶことをやめ、厳粛な約束を真摯(しんし)に守るべきであり、「台湾独立」分裂勢力のパフォーマンスに加担し、誤ったシグナルを送るべきではない。国家の主権と領土の一体性を守ることは中国のボトムライン(譲れない一線)である。「台湾独立」による分裂や外部からの干渉への反対は、第2次世界大戦の勝利の成果と戦後国際秩序を守る正義の行動であり、台湾海峡の平和と安定を保つ基礎かつ前提でもある。「一つの中国」原則に挑み、国際的法治や国際秩序に挑戦するいかなる企ても、必ずや国際社会の共同の反対に遭い、成功することはない。他国の内政に干渉し、歴史の流れに逆らおうとするいかなる行為も拒絶されるだけであることは、歴史がとうに証明している。(孟暁旭=中国社会科学院日本研究所研究員)

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