【新華社宜昌7月29日】中国湖北省宜昌市秭帰(しき)県では7月後半に入り、夏ミカンの収穫が最盛期を迎えている。地元の果樹農家の人たちは炎天下に、市場への安定供給を確保するため、果樹園を行き来し、収穫や選別、運搬、梱包などの作業に追われている。
同県はここ数年、三峡ダム周辺地域特有の気候条件を最大限に活用し、夏ミカンの栽培に力を入れてきた。晩成型柑橘類の夏ミカンは夏季の柑橘市場の空白を補う存在で、市場で人気を博し、地元農民の所得向上と豊かさの実現にも寄与している。現在、県内の夏ミカン栽培面積は3万ムー(2千ヘクタール)を超え、年間生産量は約7万トン、生産額は3億元(1元=約21円)を上回っている。
販売促進と農民の増収を図るため、同県では社会サービスチームの設立、ドローン操縦者の育成、柑橘園への充電スタンド設置、EC人材の育成などの施策を進めている。こうした取り組みにより、県内ではミカンを中心とした産業チェーンに関わる人が約20万人に達している。(記者/潘志偉、鄭家裕)