22日、ロシアの調査船「アカデミーク・ラブレンチェフ」。(ウラジオストク=新華社配信/郭飛洲)
【新華社ウラジオストク7月23日】中国ロシア合同海洋科学調査の始動式が22日、ロシア極東のウラジオストクで行われた。両国の研究者が23日にロシアの調査船「アカデミーク・ラブレンチェフ」で出発し、ベーリング海と北西太平洋で科学調査を行う。
在ウラジオストク中国総領事館の王軍(おう・ぐん)総領事代行は始動式で、今回の共同科学調査は古海洋学、古気候学、生態系研究に重点を置いていると指摘。その成果は人類が北太平洋・北極圏における気候進化の法則をより深く理解し、将来の環境変化を予測するための重要な科学的根拠を提供するのに役立つと期待を示した。
22日、ロシアの調査船「アカデミーク・ラブレンチェフ」の操舵(そうだ)室。(ウラジオストク=新華社配信/郭飛洲)
ロシア科学アカデミー極東支部太平洋海洋学研究所のデニス・マカロフ所長は、今回の科学調査は同研究所と中国自然資源部第一海洋研究所が共同で実施し、その成果は海洋と気候の歴史的進化の再構築に役立つだけでなく、現在と将来の気候変動が地域の海洋生態や漁業、交通などの分野に与える影響を予測する上で重要な意義があると述べた。
今回の調査の中国側首席科学者で地質学者の鄒建軍(すう・けんぐん)氏によると、中ロ双方から合わせて25人の研究者が参加し、うち中国側は5人となっている。両国の研究者はベーリング海と北西太平洋の代表的海域で総合環境調査を実施し、第四紀後期の地球規模の気候変動に対するベーリング海・北西太平洋の反応プロセスとメカニズムを調査する。