上海洋山港の埠頭に接岸する貨物船「新上海」。(資料写真、上海=新華社記者/方喆)
【新華社上海7月17日】中国の新華社傘下の中国経済信息社はこのほど上海で、英国のバルチック海運取引所と共同で、2025年版の「新華・バルチック国際海運センター発展指数」を発表した。国際海運センター都市の総合力ランキング上位5都市には、シンガポール、ロンドン(英国)、上海、香港、ドバイ(アラブ首長国連邦)が入った。浙江省舟山市が初めて7位に選出された。
世界の海運構造はこの1年、安定を保ちながら変化する特徴を示した。シンガポールは強い港湾運営力、整ったサービスエコシステム、継続的なグリーン(環境配慮型)イノベーション投資によって12年連続で首位の座を維持した。中国の都市も好成績を収め、上海は6年連続で3位となり、上海港は24年、世界で初めて年間取扱量が5千万TEU(標準コンテナ換算)を超えた港湾となり、再生可能エネルギーで製造する「グリーンメタノール」の船舶間補給(バンカリング)を初めて実施した。舟山市の順位は7位に上昇し、24年のコンテナ取扱量は3930万TEUを超えた。広州市(広東省)、青島市(山東省)、天津市も順位を上げた。
新華社傘下のシンクタンク、新華指数研究院を統括する曹占忠(そう・せんちゅう)氏は「世界の海運ネットワークが強じんなサプライチェーン(供給網)となり、低炭素化、スマート化が進展しつつある。中国の港湾は重要な地域的クラスターを形成し、世界の経済・貿易協力、多国間・地域間の連携強化に寄与している」と指摘した。
この指数は14年から発表され、世界の海運分野で最も影響力のある評価体系の一つとなっている。