西部(成都)科学城にある国家スーパーコンピューティング成都センターで、コンピュータールームを点検する技術者。(資料写真、成都=新華社記者/劉坤)
【新華社フフホト7月15日】中国工業情報化部直属のシンクタンクである中国情報通信研究院と内モンゴル自治区和林格爾(ホリンゴル)新区管理委員会は12日、「グリーン(環境配慮型)計算力の発展研究報告(2025年)」を共同で発表し、中国の計算力の総規模は直近5年で年平均30%近くのペースで増加しており、業界のグリーン・低炭素型発展の特徴が鮮明になっていると明らかにした。
報告書よると、中国は先進的なストレージ、保存・計算の一体化など最先端技術の開発に重点を置き、高密度なIT機器と液冷システムを大規模に配置し、計算力設備の処理と保存の効率性を系統的に向上させている。
2024年末時点で、稼働中のデータセンターのラック数は900万ラック(標準ラック換算)を超えた。液冷、プレハブ型モジュラー、運営・保守のスマート化などの技術の幅広い応用により、データセンターの設計、建設、運営・保守に至るフルライフサイクルの発展が促されている。
中国はグリーン電力の直接供給のほか、グリーン電力とグリーン電力証書の取引も積極的に推進している。エネルギー貯蔵やマイクログリッド(小規模電力網)などの先進的な手法と、総合エネルギー・計算力の協調的な給電指令システムを採用することで、計算力とエネルギーの共同発展を後押ししている。一部の先進データセンターではグリーン電力の使用率が約80%に高まった。
グリーン計算力はすでにエネルギー、製造、小売り、交通、建設などの業界・分野に深く溶け込んでいる。現在、中央企業(中央政府が管理する国有企業)のクラウドサービス利用率は86%を超え、従来型産業の「クラウドサービスを利用し、データを活用し、人工知能(AI)と実体経済の融合を進める」ことと、省エネ・排出削減の目標実現を力強く支えている。