海洋石油工程が独自に開発した、七つの機能を備えるロボットアーム。(天津=新華社配信)
【新華社天津7月8日】中国石油大手、中国海洋石油集団(CNOOC)傘下の海洋石油工程は6日、独自に開発したロボットアームが、深海石油・ガス田開発用の遠隔操作型無人潜水機(ROV)に搭載され、南中国海の珠江口盆地の油田で初めて使用されたと明らかにした。各種重要性能の指標はいずれも要求されていた水準に達した。
今回使用されたロボットアームは「伸びる、縮む、左右に動く、回転する、開く、つかむ、はさむ」の七つの機能を備え、操作の敏捷性が高く、可動範囲が広く、積載能力も高い。海洋石油・ガス田開発用装置の水中での緻密な作業をサポートする。最大潜航深度は7千メートルで、約700大気圧まで耐えられる。
重さはわずか60キロで、海外の同種製品と比べて約35%軽い。最大積載能力は125キロに達し、従来の装置に比べて複雑な海況下での操作の敏捷性が大幅に向上した。
今回の作業では、水中バルブの開閉やジャンプワイヤーの抜き挿し、測位ビーコンの設置などの任務を完了し、高い気圧や激しい海流など複雑な作業環境で良好な安定性と環境適応能力を示した。
コストについては輸入製品より4割程度安く、大量導入で調達と維持にかかる費用を大幅に削減できる。ロボットアームは今後、深海での石油・ガス田開発や採掘、洋上風力発電装置の設置などの分野でも使用できる。