西南辺境の多元一体化 中国雲南省・河泊所遺跡から読み解く

西南辺境の多元一体化 中国雲南省・河泊所遺跡から読み解く

新華社 | 2025-06-23 21:35:16

河泊所遺跡の発掘現場。(4月24日、ドローンから、昆明=新華社記者/胡超)

 【新華社昆明6月23日】中国雲南省昆明市にある河泊所遺跡は2024年の全国十大考古新発見に選ばれた商(殷)~漢代にかけての集落遺跡で、発掘調査では、漢代益州郡の郡治(郡太守の治所)の様相が明らかになり、両漢時代(前漢・後漢)の簡牘(かんどく=文字を記した竹札や木札)や封泥(ふうでい=書物の封印に用いた粘土)、建築遺構などが多く出土した。考古学界は、これらの重要な発見は西南辺境と中原地域(黄河中・下流域)の往来や交流、融合の歴史を証明しており、秦漢時代の西南辺境の統治や国家の形成過程を研究する上で際立った価値を持つと考えている。

 専門家は、河泊所遺跡の発掘調査で得られた新たな発見が持つ重要な意義を指摘。益州郡の郡治の様相を明らかにするとともに、中央王朝による西南辺境の実効支配を実証し、西南辺境地域と中原地域の往来、交流、融合の歴史を裏付けたとの考えを示し、多元的な文化を持つ西南辺境が中華文明の一体構造に組み込まれていく過程を映し出していると説明した。

河泊所遺跡出土の官印封泥。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

河泊所遺跡出土の官印封泥。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

木簡を赤外線スキャンする考古学調査スタッフ。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

河泊所遺跡で発掘作業を行う考古学調査スタッフ。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

河泊所遺跡出土の「益州」銘文瓦当(がとう=筒瓦の先端部分)。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

出土器物の図面を作成する雲南省文物考古研究所の職員。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

河泊所遺跡で発掘作業を行う考古学調査スタッフ。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

木簡を赤外線スキャンする考古学調査スタッフ。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

木簡を整理する雲南省文物考古研究所の職員。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

木簡を整理する雲南省文物考古研究所の職員。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

河泊所遺跡出土の「益州太守章」。(4月24日撮影、昆明=新華社記者/胡超)

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