河南省鄭州市で開催されたイベントに出席したスベトラーナさん。(2024年9月14日撮影、天津=新華社配信)
【新華社天津6月19日】ロシア出身で今年36歳になるオルホビコワ・スベトラーナさんはこれまでに、優れた中国語のコミュニケーション能力と対外貿易の経験を生かし、中国北部の港湾都市・天津に二つの貿易会社を設立した。
2023年9月に設立した天津瑞徳和機械貿易は、主に農業機械設備の輸出業務を行っており、24年3月設立の天津核素生物製薬は、医療機器や設備、部品などの国際貿易を手がけている。スベトラーナさんは「両社はすでにロシアやカザフスタン、韓国など20以上の国・地域の企業と協力関係を築いている」と流暢な中国語で語った。
スベトラーナさんは「中国で、私は起業の黄金時代にいる」と感慨深げだった。会社の立地選びから設立登記、就労ビザの延長申請から銀行口座開設の訪問サービスに至るまで、地方政府の効率的な事務処理と温かい配慮を兼ね備えた仕事ぶりに毎回、驚かされてきたという。
河南省鄭州市で開催されたイベントに出席したスベトラーナさん。(2024年9月12日撮影、天津=新華社配信)
もちろん、中国での起業を選んだ際にスベトラーナさんが重視したのは優れたビジネス環境だけでなく、中国の巨大な市場やよく整備され効率的な産業チェーンとサプライチェーン(供給網)の仕組み、そして絶えず最適化されるイノベーション環境を見込んだ点が大きい。
スベトラーナさんは「中国市場は広大で、生産される多くの優れた製品がますます海外で求められるようになっている。世界中の人々が、ここで多くの発展の機会を見つけることができる」と語り、起業を通じて中国の経済発展への理解を深め、中国製品への信頼を一層深めている。
さらに、「中国企業とは非常にスムーズに協力できている。彼らは実務的かつ効率的で、製品は品質が良く価格も手頃な上、丈夫で長持ちする。さらに顧客への個別対応サービスも提供できる。中国の強力な製造能力と高い専門性がこれらを可能にしている」と、中国でのビジネスに強い自信を見せた。
インドネシア・バリ島で開催された第16回アジア・オセアニア核医学会(AOCNMB 2024)に出席したスベトラーナさん。(2024年9月5日撮影、天津=新華社配信)
スベトラーナさんは05年にボロネジ国立大学に入学し、国際関係学を専攻した。08年、青島大学とボロネジ国立大学は共同で中国語学習プログラムを立ち上げ、スベトラーナさんは初めて中国を訪れた。中国への興味が加速度的に深まると、数年後には天津大学に入学して経営学を学ぶことに決めた。
中国で起業したスベトラーナさんは現在、多忙な中でも中国語を学び、中国を知ろうとする姿勢を保ち続けており、「中国には無数のチャンスがあり、開放的で包摂性に富み、世界中の果敢に挑戦する人々に肥沃な土壌を提供している」と語った。(記者/宋瑞)