幼稚園の「生活力養成」教育が話題に 中国・徐州市

幼稚園の「生活力養成」教育が話題に 中国・徐州市

新華社 | 2025-06-18 14:31:45

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、子どもたちに調理体験を指導する教諭。(徐州=新華社記者/趙久竜)

 【新華社徐州6月18日】中国江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園では初夏を迎え、子どもたちが中庭で野菜を洗い、烙餅(ラオビン、小麦粉料理の一つ)を焼き、餃子や豆乳を作り、スイカを収穫している。

 中国の小中学校では2022年に「労働」(技術・家庭科に相当)が正式な科目となった。同幼稚園が実施する労働の授業風景は24年、さまざま短編動画サイトを通じて拡散され、広く注目を集めた。

 江蘇省をはじめ四川省や山東省などではここ数年、労働教育への関心が高まりつつある。多くの幼稚園がこれまでの「学知識(知識を学ぶ)」偏重から「学労働(労働を学ぶ)」との両立へと方針を転換させ、「生活力の養成」を重視する保護者が増加している。

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、手工芸作品を制作する子どもたち。(徐州=新華社記者/趙久竜)

 徐海路幼稚園の張乾(ちょう・けん)園長は、天気の良い日には教諭が子どもたちに「労働」の授業を行っていると紹介。教諭らは裁縫や編み物など日常生活と密接な関係があり子どもたちが興味を持つようなカリキュラムも開発し、火を使った料理や拓本、絞り染め、草花やペットの世話などのクラスが子どもたちの間で人気になっているという。

 労働教育は中国の一部の幼稚園で「標準プログラム」となりつつあり、内容や方法も多様化している。業界関係者によると、同幼稚園の調理の労働授業は現行の幼稚園教育の主流ではないが、そこに反映された生活実践を教育に組み込むという理念は、既に国内のさまざまな地域で進められ、多くの保護者の支持を得て、実践と体験を重視する全人的な教育という考え方が徐々に普及している。(記者/趙久竜、陳聖煒)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、子どもたちに調理体験を指導する教諭。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、囲碁を指す子どもたち。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、伝統的な手工芸品「馬扎(折り畳み式の椅子)」を制作する子ども。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、「労働」授業に参加する子どもたち。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、手工芸品を作る際にけがをしないよう子どもたちに手袋をはめる張乾(ちょう・けん)園長(右)。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園の菜園でスイカを収穫する子どもたち。(徐州=新華社記者/趙久竜)

5日、江蘇省徐州市の徐州開発区徐海路幼稚園で、収穫したスイカを抱える子ども。(徐州=新華社記者/趙久竜)

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