13日、第4回中国・アフリカ経済貿易博覧会のメイン展示場で、中国の新エネルギー車の充電スタンドについて説明を受ける外国人来場者(左)。(長沙=新華社記者/陳思汗)
【新華社長沙6月14日】中国湖南省長沙市で開催中の第4回中国・アフリカ経済貿易博覧会で13日、湖南省中国・アフリカ経済貿易協力促進研究会などの機関が二つの報告書を世界に向けて初めて発表、中国とアフリカの経済貿易協力のモデルに大きな変化があったと指摘した。
報告書は「中国・アフリカ経済貿易協力青書 中国・アフリカ経済貿易協力発展報告(2025)」(以下、青書)と「中国・アフリカ経済貿易指数報告(2025)」(以下、報告)の二つ。それらによると2005~23年の18年間で、モノの貿易額が7倍以上に増加した。中でも、農業や製造業、デジタルサービス貿易などの分野が全体の成長率を上回り、かつて資源に偏っていた単一的な貿易が多角化、高付加価値化、技術集約型へ転換したことが示された。
報告では、2005年には400億ドル(1ドル=約144円)を下回っていたモノの貿易額が、23年には2800億ドル超と、18年間で7倍以上に増加したことが明らかになった。
著者の一人である南京郵電大学中国・アフリカ経済貿易データ科学研究院の易瑩瑩(えき・えいえい)教授は「中国とアフリカの経済貿易協力はここ数年、飛躍的な発展を遂げている。規模は拡大を続け、質も着実に向上し、潜在力が絶えず引き出され、活力を著しく高めている」と語った。
13日、湖南省長沙市で第4回中国・アフリカ経済貿易博覧会の特別プログラムとして行われた中国・アフリカ経済貿易協力プロジェクト実施プラン推進イベント。イベントで二つの報告書が発表された。(長沙=新華社配信)
地域別では、中国と南部アフリカ間における貿易の増加幅が最も大きく、東部アフリカがこれに続いた。変動性は東部アフリカが最大で南部アフリカが続き、西部と中部の変動性は低い。
青書は、ここ数年における中国・アフリカ貿易協力の枠組みに生じた大きな変革について分析している。農業・食品産業は単一の原材料から付加価値の高い加工へ、製造業は完成品の輸出から現地生産へと転換したほか、デジタル経済や技術サービスなどの新興産業が台頭し、貿易形態も単一的、伝統的な取り引きから越境電子商取引(EC)へと変化したことなどを挙げている。
青書はまた、これらの変化はアフリカの現地工業化プロセス、中国経済の高度化、「一帯一路」構想の推進など、さまざまな要因の影響を受けていると指摘した。
中国は既に16年連続でアフリカ最大の貿易パートナーの地位を維持している。中国税関総署のデータによると、今年1~5月の対アフリカ貿易額は前年同期比12・4%増の9632億1千万元(1元=約20円)に達し、同時期としては過去最高を更新した。(記者/張玉潔、阮周囲、王騰)