11日、2025上海国際福祉機器展で日本企業が出展した高齢者向けリハビリベッド。(上海=新華社記者/黄安琪)
【新華社上海6月13日】中国上海市で11~13日、2025上海国際福祉機器展が開かれた。16の国・地域から約500社が出展する中、日本の介護・ヘルスケア関連企業も多数参加し、成長が見込まれる中国の「シルバー経済」市場に関心を示した。
11日、介護テクノロジー搭載車両の中で出展者と話す高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)
神戸市に本社を置く車椅子メーカー、カワムラサイクルは20種類以上の車椅子を出展。価格帯は2千~7千元(1元=約20円)で、多くの来場者が製品に試乗し、関心を寄せていた。同社傘下の漳州立泰医療康復器材(福建省)の渋谷康弘副総経理は、「中高級モデルを中心に、航空機や高速鉄道用のアルミ素材を使用している」と説明。「展示会に10年以上参加しているが、人々の高齢者介護への関心は毎年高まっている。今年は、製品の機能により注目し、購買力も増しているのが最大の変化だ。中国の『シルバー経済』市場はさらに拡大すると考えている」と述べた。
11日、自動ズーム機能付きスマート眼鏡を体験する高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)
中国ではここ数年、国内メーカーの成長が著しく、競争が激化している。渋谷氏は「当社は日本で長年培った経験を基に、中国市場に合わせた製品開発を進めていく」と述べ、カワムラサイクルは2001年から福建省漳州市に生産拠点を設け、日本で設計、開発し、現地で量産を行っていると説明。製品は中国国内のみならず、世界各地にも供給されているとした。
11日、日本企業が出展した高齢者向けリフォーム用建材。(上海=新華社記者/黄安琪)
高齢者向けリフォームも高齢者介護産業において極めて重要な分野となる。日本の住宅用建材メーカー大建工業の中国法人、大建アメニティ(上海)商貿のブースには、木製ドアや下がり天井、床材などが展示されていた。同社の秋山貴之董事は「中国では在宅介護を重視する傾向があり、市場規模は日本の約10倍に上る。高齢者向けリフォーム市場は今後も拡大が見込まれる」と述べた。(記者/黄安琪)
11日、頸動脈スクリーニングロボットを体験する高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)
11日、介護テクノロジー搭載車両内のナノ温熱療法ルームを見学する高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)
11日、日本製紙クレシアの紙おむつブランド「アクティ」のブース。(上海=新華社記者/黄安琪)
11日、出展者から健康管理ロボットの説明を受ける高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)
11日、介護ロボットと触れ合う高齢者。(上海=新華社記者/黄安琪)