中国「農機の里」、湖南省双峰県が輸出拡大 アフリカ・東南アジアに的
５月２７日、双峰県の農機メーカー、湖南湘源金穂智能装備が製造した小型コンバイン。（婁底＝新華社記者／藍建中）
【新華社長沙６月１０日】中国中部・湖南省双峰県の農業機械産業が、東南アジアやアフリカ市場を中心に輸出を急拡大させている。２０２４年の輸出総額は６５・２％増の２億７千万元（１元＝約２０円）に達し、今年１～４月も前年同期比３０％増の１億６００万元と堅調な成長を続けている。
双峰県は「中国農機の里」として知られ、１９５２年に農機製造を開始。７０年以上の発展を経て、農機の全国的な生産拠点として成長してきた。現在、県内の農機関連企業は９０社に上り、うち売上高２千万元以上の企業は６２社、従業員数は３万人を超える。研究開発から生産、販売、サービスまでをカバーする産業クラスターを形成している。
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した粉砕機能付き脱穀機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
主力製品は、丘陵地帯や中小規模農家向けの「小型、スマート、低価格」の農機で、耕運機や収穫機、穀物乾燥機、農業用ドローンなど３００機種以上を展開。精米機や粉砕機、トウモロコシ脱穀機でも、国内で高い販売シェアを誇る。
こうした競争力の背景には、技術開発への注力がある。２０２０年には「双峰県丘陵農機研究院」を設立し、中国工程院の羅錫文（ら・せきぶん）院士を技術研究チームのリーダーに招請。すでに２００件以上の特許を取得するなど、企業・大学・研究機関・ユーザーが緊密に連携したイノベーション体制を構築している。
５月２７日、双峰県の農地で稼働する農友機械集団が製造した耕運機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
２４年には一定規模以上の農機企業の生産額が前年比２０・３％増の５６億７千万元に達した。タイ、バングラデシュ、ナイジェリアなど３０カ国以上への輸出も積極的に展開。２４年に輸出実績のあった企業は２７社に上る。
とりわけ成長が期待されるのがアフリカ市場だ。広大な農地を有し、人口増で食料需要が高まるなか、各国で農機需要が拡大している。双峰県の製品はコストパフォーマンスに優れ、現地の経済発展レベルにも合致。アフリカの農業の機械化促進に貢献する存在として注目されている。（記者／藍建中、張玉潔、劉芳洲）
５月２７日、湖南湘源金穂智能装備が製造した小型コンバイン。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が開発したユチャの実の収穫機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省金峰機械科技がタンザニア向けにオーダーメイド生産したディーゼルエンジン大出力給水ポンプ。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した耕運機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造したトラクター。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団の本社ビル。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した多機能乾燥機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団の農機自動化生産工場のメイン制御室。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、双峰県の大泉農機専業合作社（協同組合）内で稼働する農友機械集団製の穀物スマート乾燥機。バイオマス燃料を使用し、１台で２０トンの穀物の乾燥ができる。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、双峰県の農機メーカー、湖南省農友機械集団が開発した小型精米機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団の自動化生産ライン。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省金峰機械科技が製造したサツマイモ加工用の手動搾汁機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した小型耕運機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した収穫機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、湖南省農友機械集団が製造した草粉砕機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
５月２７日、双峰県の農機メーカー、湖南省金峰機械科技が製造した多機能精米・粉砕機。（婁底＝新華社記者／藍建中）
