8日、新華社国家ハイエンドシンクタンクが発表した報告書「南中国海を平和、友情、協力の海にする中国の実践」。(北京=新華社記者/李賀)
【新華社北京6月8日】国連が定めた「世界海洋デー」の8日、新華社国家ハイエンドシンクタンクは中国語と英語による報告書「南中国海を平和、友情、協力の海にする中国の実践」を世界に向けて発表した。
報告書は、中国が南中国海を「平和・友情・協力の海」とするために重ねてきた実践と成果、そこから得られた経験と示唆を詳しく説明。この構想をより広い領域、深い次元、高い水準へと共同で推進するための考察を加え、将来の展望を描き出している。
ボアオ・アジアフォーラム2025年年次総会のサブフォーラム「平和・友好・協力の南中国海を共に建設」の会場。(3月27日撮影、ボアオ=新華社記者/蒲暁旭)
中国の南中国海建設については、交渉と協議による紛争の解決、ルールと枠組みによる意見の相違の管理、互恵協力によるウィンウィンの実現、域外勢力による介入と干渉への反対という原則を堅持していると説明した。
また、南中国海周辺国は、海洋運命共同体の意識を強化することの重要性を十分に認識すべきだと指摘。平和かつ安全で、繁栄と発展を実現し、開放的で包摂的な、クリーンで美しい南中国海を構築することが、海洋運命共同体の理念を南中国海地域で具体化し、実践することにつながるとの見解を示した。
海南省瓊海市にあるボアオ・アジアフォーラム国際会議センター。(3月25日撮影、ボアオ=新華社記者/楊冠宇)
報告書はさらに、猜疑心を相互信頼に変え、中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)対話関係構築サミットや南中国海問題2国間協議枠組み会議など既存の政府間枠組みが持つ橋渡し機能を一層強化するよう提案。南中国海の議題について多角的な交流プラットフォームを構築し、協力の道筋を広げるとともに、中国と南中国海周辺各国のシンクタンク・研究機関の学術交流と連携を深め、南中国海に関する共同研究の実施を探求していくよう呼びかけた。
中国雲南省昆明市とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ「中老鉄道」の西双版納(シーサンパンナ)駅を出るラオス、タイからの観光客。(2月18日撮影、シーサンパンナ=新華社記者/陳欣波)
第21回中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)博覧会に訪れた人たち。(2024年9月27日撮影、南寧=新華社記者/黄孝邦)
インドネシア・ジャカルタのタンジュンプリオク港に停泊する中国の科学調査船「探索1号」。(2024年3月22日撮影、ジャカルタ=新華社記者/徐欽)