貿易合意違反との米国側発言は事実に反する　中国商務部

中国商務部。（北京＝新華社記者／李賀）

　【新華社北京６月２日】中国商務部の報道官は２日、中国が中米ジュネーブ経済貿易会談の合意を破ったとする米国側の発言について、米国は一方的に新たな経済貿易摩擦を引き起こし、２国間経済貿易関係の不確実性、不安定性を高めており、自らを省みるどころか、中国を根拠なく非難していると指摘し、「事実からかけ離れており、中国は理不尽な非難を断固として拒否する」と述べた。

　報道官は中国が関連状況に留意しているとし、次のように述べた。５月１２日に中米双方がジュネーブ経済貿易会談の共同声明を発表した後、中国は共通認識に基づき、米国の「相互関税」に対して取った関連関税と非関税措置を撤廃または一時停止した。中国は責任ある態度でジュネーブ経済貿易会談の共通認識に真剣に対応し、厳格に履行し、積極的に守ってきた。中国は揺るぎなく権益を守り、誠実に共通認識を実行した。一方、米国はジュネーブ経済貿易会談後、人工知能（ＡＩ）チップ輸出規制ガイドラインの発表、設計自動化（ＥＤＡ）ツールの対中販売停止、中国留学生のビザ取り消し発表など中国への差別的な制限措置を相次いで打ち出している。これらの措置は両国首脳が１月１７日の電話会談で達成した共通認識に対する重大な違反であり、ジュネーブ経済貿易会談による既存の共通認識を大きく破壊し、中国の正当な権益を甚だしく損なった。

　中米ジュネーブ経済貿易会談の共同声明は双方が相互尊重、平等協議の原則の下で達成した重要な共通認識であり、容易に得られる成果ではない。われわれは米国が中国と互いに歩み寄り、誤った措置を直ちに是正し、ジュネーブ経済貿易会談の共通認識を共に守り、中米経済貿易関係の健全で安定した持続可能な発展を推進するよう促す。米国が独断専行を続け、引き続き中国の利益を損なうなら、中国は引き続き断固として強力な措置を取り、自国の正当な権益を守る。