海省海南チベット族自治州共和県江西溝鎮に広がる菜の花畑で、ハチミツの収穫準備をする養蜂家。(資料写真、西寧=新華社記者/張軍)
【新華社北京5月29日】中国は養蜂業の歴史が長く、ミツバチの蜂群数と養蜂農家数は世界トップクラスで、世界的な養蜂大国となっている。
中国蜂製品協会のデータによると、中国のミツバチの蜂群数は2004年の810万群から23年には949万群に増え、年平均6万9500群増と着実に伸び、23年には世界の総蜂群数の10分の1を占めた。
同協会の孫国峰(そん・こくほう)副会長兼秘書長は「ミツバチは植物の繁殖と遺伝子交流を推進し、生態系のバランスを保ち、生物多様性を支える上でかけがえのない役割を果たしている」とし、世界ではミツバチによる受粉で農産物の生産量が毎年1500億ドル(1ドル=約143円)以上増え、中国でも農林産物による収入を3千億元(1元=約20円)以上増やすと説明した。
2000年以降、中国の蜂製品業界は急速に発展し、生産量と輸出量は長期にわたって世界をリードしている。24年の輸出先は世界60以上の国・地域に及んだ。
蜂製品市場は発展と拡大を続け、養蜂農家の所得向上を促し、農村観光や科学普及・研究活動などさまざまな形態の産業発展を推進し、農村経済の成長をけん引している。
孫氏は「中国では現時点で約30万世帯が養蜂を主な収入源とし、養蜂産業は農村振興を推進する上で大きな役割を果たしている」と語った。
中国の蜂製品市場は細分化が進みつつある。今ではハチミツからローヤルゼリーや蜂花粉、プロポリス、一連の健康食品、化粧品、美容品などに広がり、消費者の蜂製品に対する需要がますます多様化している。(記者/韓佳諾)