中国海南省で高まる外国人の買い物ブーム

１５日、海南省の商業施設で小物を購入する外国人観光客。（海口＝新華社記者／陳子薇）

   【新華社海口５月２１日】外国人による「中国でのショッピング」が最近、海外の交流サイト（ＳＮＳ）上で話題になっている。

   唯一熱帯にあり四方を海で囲まれた海南省は、世界中から観光客が買い物に訪れる人気スポットとなっている。同省三亜市の商業施設では、英国から来たカイさんが家族とハンドバッグや日焼け止めを選んでいた。カイさんは「中国の商品は、種類が豊富で質が良く値段も手ごろ。家族や友人へお土産を買った」と話した。

１５日、海南省の街角で南国のフルーツを買う外国人観光客。（海口＝新華社記者／陳子薇）

   外国人による中国での「爆買い」ブームは偶然に起きたことではない。背景には税金還付やトランジットビザ免除など、一連の優遇政策や利便性向上サービスがある。

   今年第１四半期（１～３月）、同省の外国人出入境者は前年同期比５９・３％増の２８万９千人となった。入境者は５９・０％増の１４万４千人、出境者は５７・６％増の１４万５千人で、外国人の往来が急激に増加している。

１５日、海南省の商業施設で小物を購入する外国人観光客。（海口＝新華社記者／陳子薇）

   海南自由貿易港の免税制度や国際的な商業インフラを生かし、免税店や特色のある商業エリアでは外国人向けにラグジュアリーブランドやコスメ、南国フルーツ、文化クリエーティブ製品などさまざまな商品をそろえる。価格に優位性があるだけでなく、ビーチリゾートとショッピングを融合し、多言語対応やグローバル決済を整備して、消費者の求める形に合わせた買い物ニーズに対応している。消費環境が整うにつれて、外国人の買い物体験は「観光のおまけ」のような存在から「メインの目的」へとグレードアップしており、中国と世界が消費拡大の新たな機会を共有することに役立っている。（記者／陳子薇）