WHO総会、中国代表団がメディア向け説明会

WHO総会、中国代表団がメディア向け説明会

新華社 | 2025-05-20 10:30:45

17日、WHO総会で中国代表団が開いたメディア向け説明会に出席した国家衛生健康委員会の雷海潮主任(中央)、在国連ジュネーブ事務局・スイス国際機関代表部の陳旭大使(右から2人目)、国家中医薬局の余艶紅局長(左から2人目)、国家疾病予防制御局の夏剛副局長(右端)。(ジュネーブ=新華社記者/連漪)

 【新華社ジュネーブ5月20日】世界保健機関(WHO)総会に出席した中国代表団は17日、スイス・ジュネーブでメディア向け説明会を開き、国家衛生健康委員会の雷海潮(らい・かいちょう)主任、在国連ジュネーブ事務局・スイス国際機関代表部の陳旭(ちん・きょく)大使、国家中医薬(中国伝統医薬)局の余艶紅(よ・えんこう)局長、国家疾病予防制御局の夏剛(か・ごう)副局長が、質問に答えた。

 代表団の団長を務める雷氏は、中国は中国式現代化のプロセスの中で「健康中国」の建設に積極的に注力し、中国の特色ある衛生健康事業の改革と発展の道を歩んできたと紹介。中国の衛生健康事業は大きな成果を上げ、2024年は中国人の平均寿命が79歳に達したほか、乳児死亡率と妊産婦死亡率が過去最低水準となり、健康水準は高中所得国で上位に位置すると説明した。

 また、中国は世界の保健ガバナンスに深く関わり、人類衛生健康共同体の構築に「中国の知恵」「中国の力」で貢献してきたと指摘。多国間主義とWHOが世界の保健ガバナンスで果たす主導的、調整的役割を揺るぎなく支持すると表明した。中国はWHOの効果的な医療・保健活動を支援する用意があるとし、WHOに可能な範囲で財政的支援を実施するほか、保健医療技術者の派遣や知識・経験の共有を行う考えを示した。

 陳氏は、台湾地区のWHO総会参加に関する中国の立場は一貫しており、明確であり、「一つの中国」原則に基づき処理しなければならないと強調。国連総会第2758号決議(1971年)とWHO総会25・1号決議(72年)で確認された根本原則だとして、台湾に関する提案に「断固反対」の姿勢を示した。中国中央政府は、台湾地区が「一つの中国」原則を前提に世界的な保健活動に参加できるよう適切に調整しており、過去1年間では台湾省から計11回、12人がWHOの技術活動に参加するのを許可したと紹介し、台湾関連の技術交流は「一つの中国」原則に基づく限り、円滑に進むと述べた。

17日、WHO総会で中国代表団が開いたメディア向け説明会。(ジュネーブ=新華社記者/連漪)

 陳氏は、今年は中国の人民抗日戦争、世界の反ファシズム戦争の勝利80周年であり、台湾の「光復」80周年でもあるとし、重要な節目に民進党当局が一部の国と結託して歴史の流れに逆らい、いわゆる台湾関連提案を再び提出したことは、第2次世界大戦の勝利の成果への挑戦、反ファシズムの国際的文書への挑戦であるばかりか、戦後の国際秩序への挑戦でもあると強調。特定の国が台湾に関する問題を中国の発展を抑えつける手段として利用し、WHO総会で再び台湾問題をもてあそんだことは、総会に集う各国の初心に背き、会議の正常な秩序を妨げ、団結と協力の雰囲気を損なうと非難した。

 余氏は、中国は全国民の健康増進促進で中医薬が持つ独自の優位性と潜在力を十分に生かし、全国民に人生の全ステージを通じて良質で効率的、便利で負担の少ない中医薬サービスを提供していると説明。中国は中医薬分野で40以上の国・地域、国際組織と緊密に協力しているとし、中医薬は既に196カ国・地域に広まり、人類衛生健康共同体の構築を効果的に後押ししていると紹介した。

 夏氏は、中国政府はここ数年、国情に合った疾病対策改革の実施の道を積極的に探求し、前向きな成果を収めていると紹介。中国はWHOが世界の公衆衛生ガバナンスで果たす主導的、調整的役割を支持し、(感染症発生時の対応手順などを定めた)国際保健規則の履行と(感染症対策の新たな国際ルールとなる)パンデミック条約に関する取り組みを着実に進め、世界の公衆衛生の安全を守るとともに、公衆衛生の国際援助を積極的に行い、国境を越えた感染症の予防・対策を強化し、国際的な公衆衛生人材チームの構築を推進していく考えを示した。

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