中国海洋石油集団の番禺11-12プラットフォーム。(5月2日撮影、深圳=新華社配信)
【新華社深圳5月20日】中国石油大手、中国海洋石油集団(CNOOC)深圳分公司の「番禺11-12」プラットフォームがこのほど、無人設備を使って遠隔開発した南中国海東部海域の海上重質油田で操業を開始した。広東省深圳の南東200キロ、水深約114メートルに位置し、高さは150・8メートル、重さは約7千トン。番禺10/11ブロック共同開発プロジェクトの中核となっている。
施設は「台風生産モード」や遠隔生産再開、複雑な原油処理などが飛躍的に進歩し、スマート化した採油、設備運用・保守、セキュリティーなどの機能を備える。無人化設計は従来モデルよりも建設費を抑えられるほか、毎年1千万元(1元=約20円)以上の運用・保守コストを削減できる。
CNOOC深圳分公司番禺作業公司の陳小剛(ちん・しょうごう)副総経理は「番禺11-12は中国が独自に設計、建造した高度にスマート化された海上無人プラットフォームとなっている。CNOOCは重質油の特性を考慮して油・ガス分離や加熱、加圧輸送などのスマート処理設備を統合し、重質油採掘の技術的ボトルネックを克服した。遠隔からの操作や生産再開もできる」と語った。
番禺油田は2003年10月に生産を開始。海上生産設備7基と浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO)1基を建設、さらに八つの油田を開発して累計5400万トンの原油を生産してきた。番禺10/11ブロック共同開発プロジェクトでは番禺10-1、番禺11-12の二つの坑口プラットフォームを新設し、三つの油田を共同開発した。ピーク時の原油生産量は1日約2千トンとなる。