上海洋山港の埠頭に接岸する貨物船「新上海」。(資料写真、ドローンから、上海=新華社記者/方喆)
【新華社上海5月16日】中国上海市の上海税関は14日、2024年12月に開設された同市とペルーのチャンカイ港を結ぶ航路について、輸出入貨物輸送量と価額が着実に拡大し、上海と中南米諸国の貿易の安定的拡大をけん引していると明らかにした。
チャンカイ-上海航路は中国と中南米の「一帯一路」共同建設の象徴的なプロジェクトであり、税関の統計データによると、今年1~4月には48本の定期便が運航され、上海税関が監督・管理した同航路利用の輸出入貨物量は4万1千トン、価額は10億2千万元(1元=約20円)に上った。同航路にけん引され、1~4月の上海市の対ペルー貿易額は前年同期比で6割以上も増加した。
1~4月の上海の対中南米貿易額は2・0%増の908億1千万元になった。うち上海税関管轄の洋山税関が監督・管理した中南米からの果物輸入量は4万3千トンだった。コロンビアのコーヒー、エクアドルの冷凍バナメイエビなどますます多くの農産物が上海口岸(通関地)を通じて中国市場に進出している。
バナメイエビはエクアドルなど米州諸国の主要養殖品種で、上海口岸では現在、バナメイエビの輸入業務を行う場合、予約すればその日のうちに通関できるようになっている。上海税関管轄の青浦税関が1月1日~5月13日に検査・通関させたエクアドルのバナメイエビは前年同期比約8割増の1062トンとなった。
上海の中南米諸国向け輸出も活発だった。1~4月に上海港の羅涇(らけい)鉄鋼埠頭(ふとう)を経由して中南米諸国に輸出された貨物は前年同期比3割増の8万9千トンだった。また、中国製ダンプトラック35台がこのほど、共同建設プロジェクトを推進するため、同埠頭で船積みされてドミニカに運ばれた。