3日、広勝寺の元代壁画「対弈(たいえき)図」。(太原=新華社記者/王学濤)
【新華社太原5月15日】山西省臨汾(りんふん)市洪洞県の広勝寺風景区でこのほど、デジタル技術を活用した芸術館が開館した。元明時代の貴重な壁画を高精細で再現し、国外に流失した壁画の歴史も紹介している。
広勝寺は県中心市街地の北東17キロ、霍山の南麓に位置する。世界で最も高い彩色瑠璃塔や大蔵経の金代刻本として極めて高い価値を持つ「趙城金蔵」、独自の様式を持つ古建築群、元明時代の貴重な壁画群が残り、全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)に指定されている。
3日、広勝寺の元代壁画「売魚図」。(太原=新華社記者/王学濤)
風景区の職員、陳栄栄(ちん・えいえい)さんによると、広勝寺芸術館は壁画の原寸大レプリカや3D映像、没入型デジタルアートを一つにした施設で、建築に3年を要した。壁画は繊細な筆致、鮮やかな色彩、顔料に混じった微細な金箔まで緻密に再現しており、国外に流出した壁画もデジタル技術で「帰還」を果たした。陳さんは「ここでは時代や距離などの隔たり、保存措置の制約を受けることなく、元明時代の精妙な壁画を間近に体験できる」と語った。(記者/王学濤)
3日、米国に流出し、デジタル技術により復元された広勝寺の元代壁画「熾盛光仏(しじょうこうぶつ)仏会図」。(太原=新華社記者/王学濤)
3日、米国に流出した広勝寺の元代壁画「文殊伏案図」。(太原=新華社記者/王学濤)
3日、広勝寺の壁画「元雑劇」。(太原=新華社記者/王学濤)
3日、広勝寺の元代壁画「庭院梳粧(そしょう)図」。(太原=新華社記者/王学濤)
3日、広勝寺芸術館に展示されている高精細に再現された元明時代の壁画。(太原=新華社記者/王学濤)
3日、広勝寺風景区に新設された芸術館。(太原=新華社記者/王学濤)