メーデー連休、中国でヘルス&ウエルネスツーリズムが活況

メーデー連休、中国でヘルス&ウエルネスツーリズムが活況

新華社 | 2025-05-08 16:33:17

2日、晋城市にある鳳城康養モデル区でくつろぐ観光客。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 【新華社太原5月8日】中国で先日明けたばかりの労働節(メーデー)連休期間(5月1~5日)中、多くの市民が「康養旅行(ヘルス&ウエルネスツーリズム)」を選択し、連休の過ごし方として浸透しつつある。

 河南省に住む張さんは今年のメーデー連休を、山西省晋城市にある鳳城康養モデル区で家族と共に過ごした。「人気観光地はどこも混雑していて、出かけてもいつも疲れてしまっていた。今年はリラックスできて心身を癒やせる近場の保養地に行くことにした」と語った。

 康養旅行は、人々がお得感や特色ある治療、ヘルスケア、娯楽、観光などを目的に、日常を離れた場所に行き、健康増進のためのサービスを受け、くつろぎ、楽しむ旅のプロセスを指す。

 中国ではここ数年、人口の高齢化や健康意識の高まり、消費の高度化を背景に、康養旅行が観光市場で注目を集め始めている。政府の強力な政策支援や市場ニーズの急増、産業資本の展開加速が相まって、康養旅行産業を急速な発展段階へと押し上げている。

2日、晋城市にある鳳城康養モデル区でサイクリングを楽しむ観光客。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 張さんが休暇を過ごした鳳城康養モデル区は、晋城市が建設する重点文化観光・康養プロジェクトで、計画面積60平方キロの広大な敷地内には、康養リゾートホテルやオートキャンプ場など多くの施設が整備されている。

 モデル区の職員の楊華(よう・か)さんは「康養パークは森林公園をベースに建設されているため森林率が83%にもなる。ここ数年は、数十万人の観光客が療養を目当てに訪れている」と語った。

 市場ニーズの多様化に伴い、康養関連の旅行商品も革新を続けている。伝統的な温泉療養や森林リゾートは依然として主流だが、近年は中医薬(中国伝統医薬)ツーリズムやスポーツリハビリテーションなどの新業態が急速に台頭している。

 山西省高平市にある臥竜湾(がりゅうわん)国際文化観光康養リゾート区は、美しい自然景観と充実した施設で国内外の観光客に人気となっている。

2日、晋城市にある鳳城康養モデル区でくつろぐ観光客。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 同リゾート区の責任者、李雪葉(り・せつよう)さんは「心地よい環境作りに加えて、中医や療養に関する講座などもひんぱんに実施している。専門家を招いて健康とウエルネスの知識を講義してもらっている」と語った。

 臥竜湾は観光と中医学に基づく康養理論を組み合わせることで、ここ数年外国人観光客も大勢訪れるようになった。以前、臥竜湾を訪れた米国人観光客は、中国の養生文化には古くからの哲学や知恵が数多く含まれており、滞在中に養生の道に触れ、一味違う体験ができたと語った。

 このほか、広西チワン族自治区河池市巴馬ヤオ族自治県は「長寿の里」ブランドを生かした「長寿養生ツアー」を打ち出し、大勢の観光客が訪れている。浙江省湖州市徳清県の莫干山鎮は、民宿経済を組み合わせた「田園康養」モデルを確立、都市部の人々が短期休暇を過ごす人気の選択肢となった。

 中国の企業情報サイト「天眼査」によると、3月時点で、国内で現在営業中あるいは経営を存続できている康養関連企業は339万2千社を超え、うち3月までに新規登録を行った関連企業は約17万3千社余り、康養関連企業の登録数は年々増加傾向にある。(記者/陳志豪)

2日、晋城市の鳳城康養モデル区にあるログハウス。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区にあるログハウス。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区にある露天温泉。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区にあるリゾートマンション。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区にある健康・養生用マシン。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区でヨガを体験する観光客。(晋城=新華社記者/陳志豪)

 2日、晋城市の鳳城康養モデル区にある健康・養生用マシン。(晋城=新華社記者/陳志豪)

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