1日、来場者に陶板タンカ(チベット仏教の仏画)の制作方法を説明する国家級無形文化遺産「覚嚢(ジョナン)派タンカ」伝承者の嘉陽楽住(ジャヤン・レチュ)氏。(北京=新華社記者/郭丹)
【新華社北京5月3日】中国北京市北海公園で労働節(メーデー)連休(5月1~5日)中、四川省アバ・チベット族チャン族自治州壤塘(じょうとう)県に息づくチベット族文化を紹介するイベント第2回「文化の源流、幸せの地・壤塘」が開催されている。
イベントは壌塘県政府と北海公園、地元旅行会社の北京首旅旅行発展が共催した。会場には壌塘県のタンカ(チベット仏教の仏画)、タンカ陶板画、銅製彫刻、緙絲(こくし=つづれ織り)、堆繡(立体的に見える絹の刺しゅうの技法)、伝統的な製紙技術で作られたチベット紙など、22分野500点以上の作品が展示されている。これら優れた作品の数々は、壤塘地区の悠久の伝統文化と独特の工芸美術の魅力を伝えるだけでなく、漢族やチベット族など多民族の文化が出合い融合してきた同県の歴史と特色も示している。
イベントを企画した国家級無形文化遺産「覚嚢(ジョナン)派タンカ」伝承者の嘉陽楽住(ジャヤン・レチュ)氏はどの作品の背後にも、伝統文化を一心に学び、手工芸技術を磨き続けて運命を変え、貧困から抜け出して豊かになった壤塘の若者がいると紹介。「これからも皆さんで伝統文化の継承と発信に努めてもらい、より多くの人々が豊かに暮らせるようなってほしい」と語った。
長期にわたり文化の保護や発掘、継承者の育成を継続してきたことから、壤塘県には現在、国家級無形文化遺産の代表的項目が3件、省・州級は100件以上ある。技術を教えるタンカ伝習所などが47カ所設立されているほか、上海や温州、景徳鎮などと共同で設立した伝習拠点も23カ所に上る。(記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示されたタンカ(チベット仏教の仏画)。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示された伝統工芸品のくら。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、チベット紙で作った絵。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示されたタンタンカ(チベット仏教の仏画)。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示された「マハーカーラ(大黒天)」銅像。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、来場者にタンカの技術を披露する覚嚢派のタンカ絵師、沢木衮(ゾームーゴン)氏。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示されたタンカ(チベット仏教の仏画)。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、青蔵高原の風景やヤク(高地に住むウシの仲間)を題材にした浙江省の伝統工芸「甌塑(おうすう、漆芸の一種)」作品。(北京=新華社記者/郭丹)
1日、イベント会場に展示された伝統工芸品の堆繡(立体的に見える刺しゅうの技法)。(北京=新華社記者/郭丹)