1日、天津国際クルーズ船母港に停泊する3隻の国際クルーズ船。(ドローンから、天津=新華社記者/趙子碩)
【新華社天津5月3日】中国天津市では今年もクルーズ経済が活況を呈している。天津国際クルーズ船母港に1日正午ごろ、クルーズ船「芮吉塔(レガッタ)」がゆっくりと入港してきた。先に接岸していた米客船運航大手ロイヤル・カリビアン・インターナショナルの「海洋賛礼(オベーション・オブ・ザ・シーズ)」と中国客船運航大手、天津東方国際郵輪の「夢想(ドリーム)」と合わせて、コロナ終息以来同港で初となる「3隻同時接岸」となった。
オベーション・オブ・ザ・シーズはアジア最大級のクルーズ船で、5千人近い旅客を乗せて、韓国・ソウル、済州(チェジュ)島、熊本、鹿児島、高知、東京を回る。ドリームは天津を母港として運航するクルーズ船で、今回はほぼ定員いっぱいで日本と韓国に向けて出港する。レガッタは、外国人の旅客600人余りを乗せて入港した。
1日、天津国際クルーズ船母港の待合ホールに入る列に並ぶ観光客ら。(天津=新華社記者/趙子碩)
外国人に対するトランジットビザ免除政策の拡充が全面的に実施されたことで、今年の労働節(メーデー)連休期間(5月1~5日)も引き続き「クルーズ熱」が高まり、観光市場は大いに活況を呈している。
統計によると、1日の出入境者数は約1万5千人に上り、240時間のトランジットビザ免除手続きを行った旅客は400人以上に達した。同港の運営再開以来、いずれも過去最高となった。
1日、天津国際クルーズ船母港で入境手続きの列に並ぶ外国人観光客ら。(天津=新華社記者/趙子碩)
中国の旅の出発点として、天津に上陸するクルーズ船を選ぶ外国人旅行者が年々増えている。ロシアから訪れた観光客は「クルーズ船の旅は非常に便利で、船内の施設も食事もとても良い。故宮や万里の長城に行って、家族にお土産を買うのが楽しみ」と語った。
中国北部のクルーズ観光拠点として、天津市は地理的優位性や豊かな文化・観光資源を生かし、同地域でのクルーズ観光の中心地としての地位の確立を加速させている。
1日、天津国際クルーズ船母港の待合ホールでパフォーマーと記念撮影する外国人観光客。(天津=新華社記者/趙子碩)
クルーズ経済は、同市にとって高水準の開放と質の高い発展の代名詞になりつつある。同港の戴明(たい・めい)総経理は「天津の文化観光消費にとって新たな成長の柱になるよう、来月から天津を母港とする2本のクルーズ航路の運航を開始する」と紹介した。
今年、同港には国際クルーズ船50隻余りと旅客8万人余りが出入境(港)した。今回天津を訪れたのは、米国やオーストラリア、フィリピン、ロシアをはじめとする50以上の国と地域からの外国人旅行者で、市内にある万里の長城の一部「黄崖関長城」や古い街並み「古文化街」などの観光名所を訪れ、天津の歴史や文化の趣を存分に味わう予定という。(記者/楊文、張宇琪)
1日、天津国際クルーズ船母港の待合ホール。(天津=新華社記者/趙子碩)
1日、天津国際クルーズ船母港で外貨を両替する観光客ら。(天津=新華社記者/趙子碩)