貴州省の寛闊水国家級自然保護区で発見されたモイワラン。(貴陽=新華社配信/呉偉)
【新華社貴陽4月22日】中国貴州省の寛闊水国家級自然保護区でラン科植物の調査を行っていた研究者が、光合成を行わず菌類に寄生して栄養を摂取する「腐生植物」の一種を見つけた。研究の結果、ラン科サイハイラン属のモイワラン(Cremastra aphylla T.Yukawa)と同定された。
貴州大学生命科学学院の胡国雄(こ・こくゆう)副院長によると、モイワランが最初に発見されたのは日本で、中国ではこれまで湖南省でだけ記録があった。貴州省での確認は今回が初めてとなる。
貴州省の寛闊水国家級自然保護区で発見されたモイワランの根茎。(貴陽=新華社配信/呉偉)
モイワランは主に常緑広葉樹林の下で生育し、カジノキやヌルデなどと野生で共生している。今回発見されたのは二つの個体群の16株で、周辺地域に人為的かく乱はなく、生育状況は良好となっている。
同省では現在までに、ラン科植物が合計103属394種記録されている。(記者/李黔渝)
貴州省の寛闊水国家級自然保護区で発見されたモイワラン。(貴陽=新華社配信/呉偉)