犬を連れて上海税関の動物輸出検疫場に来た張玉さん(右)。(4月2日撮影、上海=新華社記者/呉宇)
【新華社上海4月18日】中国上海市に住む張玉(ちょう・ぎょく)さんはこのほど、飼い犬3匹を連れて上海税関で海外にペットを同伴するための動物出境輸送検疫の手続きを行い、同税関が新たに導入した「同伴出境ペット検疫システム」の最初の利用者となった。
張さんは、以前は代理店や動物病院で出境検疫を受けるしかなく、費用が高く時間もかかったと説明。「今は税関のホームページとスマートフォンアプリだけで資料の提出や申請予約ができ、費用も無料で利用しやすくなった」と語った。
犬の臨床検査を行う上海税関の職員。(4月2日撮影、上海=新華社記者/呉宇)
取材に訪れた黄埔税関(上海税関の管轄税関)の検疫場では、税関職員が検査機器でICチップのスキャンや体温測定、毛皮、分泌物、寄生虫などの臨床検査を行っていた。飼い主は全工程に付き添うことができ、飼い主と税関職員が協力し合うことで1匹の検疫は10分足らずで完了した。
黄埔税関査検三科の責任者、費広沢(ひ・こうたく)さんによると、上海通関地はペット出境輸送に関する業務が国内で最も多く、2024年は前年比3%増の4500匹以上の検疫を実施。今年1~3月は前年同期比約4割増となる1104件の検疫証明書を発行した。
費さんは上海税関の新システムについて「増え続けるペット出境輸送需要に応えるためのもので、旅客とペットにとってはより便利なサービスが増えることになる」と語った。(記者/呉宇)
犬の体温を測る上海税関の職員。(4月2日撮影、上海=新華社記者/呉宇)