14日、第5回中国国際消費品博覧会の会場に設置された日本精品館。(海口=新華社記者/陳子薇)
【新華社海口4月16日】中国海南省で開催中の第5回中国国際消費品博覧会の会場では、日本の企業を取りまとめた「日本精品館」がにぎわっている。オーガニック和牛やスイーツ、宝飾品などの展示品が多くの来場者の関心を集め、熱心に問い合わせをする姿も見られた。
豊富な展示品だけでなく、木目調で統一された内装も目を引く。段ボールだけで作られたテーブルや椅子、壁に取り付けられた棚は環境に優しく耐久性もある。中日企業の海外市場進出支援などを手がける富士利商事の取締役で日本精品館の責任者の金澤明氏は「精品館は段ボールを主建材に使用し、持続可能で低炭素な展示空間を生み出した。くぎを1本も使っておらず、リサイクルが可能で、環境に配慮している」と紹介した。
13日、第5回中国国際消費品博覧会で展示された日本の商品。(海口=新華社記者/陳子薇)
金澤氏は日本企業の出店状況について、13社が31のブランドを出品したと紹介。「そのうち11社は初出展で、企業の出展意欲は非常に高い」と語った。
焼酎やサツマイモ製品の企画販売などを手がける鹿児島のLink Spiritsは今回初めて同博覧会に出品した。富士利商事企画営業部長でリンクスピリッツのブースの責任者を務める茂木卓二氏は「海南自由貿易港は中国の政策が非常に開放的な場所。食品分野での中日貿易がより自由になり、一層多くの日本の製品が中国の消費者に届くことを期待している」と語った。
13日、第5回中国国際消費品博覧会に参加する日本の出展者。(海口=新華社記者/陳子薇)
畜産スタートアップの江田畜産も今回が初出展となる。田中伶取締役は「私たちはオーガニック飼育を採用しており、年間で飼育できる牛はわずか千頭。製品は日本国内では高級ホテルに提供し、米国、ドイツ、タイなどにも輸出されている」と紹介。「将来的には海南に貿易会社を設立して中国市場進出の足掛かりとしたい」と語り、中国の高級ホテルとの直接取引に期待を示した。
金澤氏は各ブースを回って出展企業をサポートしている。同氏は「多くの日本企業が海南自由貿易港の発展を有望視しており、今後の中日友好協力の進展に期待している。私は中日貿易の懸け橋となり、日本企業に中国市場に適応するためのより多くの提案をし、日本の製品が中国で受け入れられるのを支援したい」と語った。(記者/陳子薇)
14日、第5回中国国際消費品博覧会で展示された日本の商品。(海口=新華社記者/陳子薇)
13日、第5回中国国際消費品博覧会の会場で出展された和牛の模型。(海口=新華社記者/陳子薇)