【新華社北京4月15日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は14日の記者会見で、米国の関税引き上げを受けた中国と欧州連合(EU)間の意思疎通と連携について問われ、米国は関税措置を極限の圧力と私益追求の手段として用い、中国やEUを含む世界各国の利益を損なっていると指摘。中国はEUを含む国際社会と共に、国際貿易ルールと公平・正義を守っていく考えを示した。
林報道官は次のように述べた。米国は関税措置を極限の圧力と私益追求の手段とし、自らの利益を国際社会の公益の上に置いている。これは典型的な単独主義、保護主義、経済的ないじめ行為であり、中国とEUを含む世界各国の利益を大きく損なっている。
中国とEUは世界第2位、第3位の経済体で、双方の経済総量は世界の経済総量の3分の1、貿易総額は世界の貿易総額の4分の1を超えている。中国とEUは経済グローバル化と貿易自由化の提唱者、世界貿易機関(WTO)の揺るぎない擁護者、支持者である。EUの指導者も世界経済の良好な運営には安定性、確定性が必要だとしている。EUと中国がWTOを核心とする公平で自由な多角的貿易体制、世界の経済・貿易関係の健全で安定した発展を守るために尽力することは、双方と世界の共通利益に合致している。
中国は責任を負う大国として、既に断固たる措置を取っており、今後も同様の措置を取り続け、自らの正当な利益を守る。中国はEUを含む国際社会と意思疎通や連携を強め、発展の機会を共有していく。開放と協力を拡大し、互恵ウィンウィンを実現し、自らの利益を守るだけでなく、国際貿易ルールと公平・正義を守っていく。