中国の若者に定着するグリーンな生活、自分のやり方で実践

中国の若者に定着するグリーンな生活、自分のやり方で実践

新華社 | 2025-04-11 08:40:10

中国のSNSアプリ「小紅書(RED)」上の「マイカップ持参でコーヒーを買った体験」に関連する投稿のスクリーンショット。(北京=新華社配信)

   【新華社北京4月11日】中国の若者の間では現在、環境保護が一種のファッションと実用を兼ねた暮らし方となっている。新エネルギー車(NEV)を運転し、中古の掘り出し物を買い、マイカップ持参でコーヒーを買うなど、低炭素、環境保護と持続可能な発展の理念が彼らの日常生活に行きわたっている。

   交通手段の選択肢として、新エネ車は若者の間で人気が高い。北京商報社を中心に設立されたシンクタンク「深藍智庫」が発表した「2024新エネルギー車消費観察報告」によると、新エネ車の購入を検討している人々のうち、26~45歳の消費者が55%以上を占めている。「90後」(1990年代生まれ)の消費者、祝(しゅく)さんは「今は新エネ車の技術がますます成熟し、充電スタンドも増えてきており、どこでも便利に充電ができる。スマートで経済的な上、環境保護にもつながるので、周りの友達もガソリン車から新エネ車に買い替える人が多い」と話した。今日の新エネ車は、環境にやさしく価格も手頃なだけでなく、見た目も美しく、高性能で、車内が広いなど、多くの若者が車を購入する際の一番人気となっている。

   買い物においても、中古の良品が若者たちの「お気に入り」となっている。「新品に手が届かないわけではないが、中古の方がコストパフォーマンスも良い」というのが彼らの考えで、多くの若者が不要になった品物を中古品取引プラットフォームに出品して「使ったお金を取り戻す」ことに熱心になり、またプラットフォームで中古商品探しも楽しんでいる。中古品取引プラットフォーム「閑魚」が発表したデータによると、現在登録ユーザー数は6億人を超え、うち「95後」(1995~99年生まれ)と「00後」(2000年代生まれ)のユーザーが半数以上を占める。「ケチなのではなく、物を極力、有効活用したい」のだと話す胡宇星(こ・うせい)さん(24)は、中古取引プラットフォームでの掘り出し物探しに慣れており、最近もネットで中古の一眼レフカメラを購入した。胡さんは、カメラは比較的高価だが、頻繁に使うものではないため、状態の良い中古品を見つけるのが実用的で無駄がないという。閑魚のオフライン事業責任者、李世傑(り・せいけつ)氏は「若者にとって、中古品・不要品を売買するのは、低炭素で環境にやさしい理性的な消費で、すでに彼らのライフスタイルになっている」と語った。

第136回中国輸出入商品交易会(広州交易会)で、広州汽車集団(広汽集団)の新エネルギー車の展示ブースを訪れた来場者。(2024年10月15日撮影、広州=新華社記者/鄧華)

   若者にとって、外出時に自分専用のモノを持参するのが「スタンダード」になりつつある。買い物の際にはマイバッグを使い、食事をするときはマイカトラリーを使い、コーヒーを買うときはマイカップを持参する。「自分の物を持参して使うのが若者の間で流行し始めている」というトピックは、中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボ)」でトレンド入りしたこともある。このトレンドの高まりは、持続可能な暮らし方という理念が消費者に定着したこと、循環経済の発展や社会の環境保護意識が向上したことと根底の部分で密接に関係している。カフェでマイカップを使っていた客の1人は「多くのコーヒーブランドは、そうした行動を奨励するために、店先に『マイカップ持参で割引』の看板を掲げている。マイカップ持参は節約になる上、特別感があり、写真映えもする」と語った。

   環境保護がスローガンから行動に変わる中、若者たちは、新エネ車を運転し、中古の良品を購入し、コーヒーを買ってマイカップで飲むなど、自分に合った方法でグリーン(環境配慮型)な暮らしを定義づけている。これらは一見小さな選択だが、積み重なることで持続可能な暮らしの新たな潮流になっていく。(記者/楊珏)

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