5日、新疆ウイグル自治区トルファン市のヤールホト石窟。(ドローンから、トルファン=新華社配信/劉宇傑)
【新華社トルファン4月8日】中国新疆ウイグル自治区トルファン市の雅爾湖(ヤールホト)石窟が5日、1年にわたる保護・修復やデジタル化の作業を経て、初公開された。拡張現実(AR)などのデジタル技術により、色あせていた壁画が色彩を取り戻し、観光客の前に姿を現した。
ヤールホト石窟は、都市遺跡・交河故城の亜爾乃孜溝の両側の台地と崖に位置する。古くは「西谷寺」と呼ばれ、交河故城に属する寺院だった。22の洞窟が今も残る。洞窟は上下2層に分かれており、上層は僧侶の修行に使われ、下層は僧房または生活区域だった可能性がある。
石窟内には美しい壁画と、漢文や回鶻(かいこつ)文、ソグド文など多種の文字で書かれた題辞が残されており、シルクロード北道における仏教伝播と多民族文化の融合を研究する上で代表的な遺物となっている。
2014年、交河故城は中国、カザフスタン、キルギスの3カ国が共同申請した「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の構成資産として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。ヤールホト石窟の公開により、交河故城の展示内容はさらに充実したものとなる。pagebreak
5日、ヤールホト石窟で壁画を鑑賞する観光客。(トルファン=新華社配信/劉健)