【新華社長春4月1日】中国吉林省内で出土した国家1級文化財の「丙午神鉤(へいごしんこう)」は現在、同省長春市にある吉林省博物院の十大至宝の一つとして所蔵されている。これは漢代の金銀象眼技法により精巧に制作された青銅製の帯留めで、長さは15・7センチ、11個のルビーとトルコ石が象眼されている。
金銀象眼技法は、鋳型に刻まれた溝に細い金糸や銀糸を使って模様を象眼し、その後砥石(といし)で磨き上げる。完成品は銀白色を地色とし、金色あるいは銀灰色の模様が施された青銅製工芸品となる。この技法は春秋時代にはすでに登場しており、漢代にその最盛期を迎えた。
「丙午神鉤」帯留めは極めて高い芸術的価値に加え、漢代の辺境史を研究する上で貴重な実物資料を提供している。(記者/姜明明)