中尾武彦ADB元総裁「高齢化克服にロボットやAI活用を」 ボアオ・アジアフォーラム

中尾武彦ADB元総裁「高齢化克服にロボットやAI活用を」 ボアオ・アジアフォーラム

新華社 | 2025-03-27 18:57:34

   25日、サブフォーラム「人口高齢化と年金改革」で発言する中尾武彦氏。(ボアオ=新華社記者/謝子芸)  

   【新華社ボアオ3月27日】中国海南省瓊海(けいかい)市博鰲(ボアオ)鎮で25日、ボアオ・アジアフォーラム2025年年次総会のサブフォーラム「人口高齢化と年金改革」が開かれた。アジア開発銀行(ADB)元総裁で日本財務省の元財務官、現在は住友商事顧問、国際経済戦略センター理事長を務める中尾武彦氏はサブフォーラム終了後、新華社の取材に応じ、世界的に高齢化が進む中、ロボットや人工知能(AI)を活用して社会的課題を乗り越えていく必要があると述べた。

   サブフォーラムで中尾氏が示したデータによると、日本では高齢化が極めて深刻で、65歳以上が人口に占める割合は2023年時点で29%に達している。別のデータによると、同年のアジアにおける60歳以上の人口比は14・2%だが、同様に高齢化が進んでおり、アジア太平洋地域の60歳以上人口は50年までに13億人に増えると予測されている。

   「今までの世界はラッキーだった。常に成長し、人口が増えていた」。中尾氏は、日本でも中国でも高齢化が当たり前になる中、その解決を出生率の上昇に求めるのは限りがあり、ロボットやAIの活用が必要になると指摘。「高齢者が増えれば医療や介護の負担が重くなるし、働く人が減れば成長を助けるのも難しい」とし、高齢者のトイレや入浴を助けたり、工場の労働力を置き換えるのに使える機械やAIは、今後ますます重要な役割を果たすようになるとの考えを示した。

 

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@news.cn までご

連絡ください。