中国遼寧省で多数の紅山文化遺構を発見 文明の進展裏付け

中国遼寧省で多数の紅山文化遺構を発見 文明の進展裏付け

新華社 | 2025-03-13 13:08:48

 遼寧省凌源市の凌源無白丁遺跡群。(2024年11月23日撮影、朝陽=新華社配信)

   【新華社瀋陽3月13日】中国の遼寧省文物考古研究院は、同省凌源市の無白丁遺跡群でこのほど、新石器時代・紅山文化の遺構を多数発見したと発表した。サンプルの採集と年代測定分析を経た研究により、今回の発見は紅山文明の進化過程を示す新たな実物証拠と確認された。

   無白丁遺跡群は重要な価値を持つ紅山文化遺跡群で、凌源市北部にあり、約42平方キロの範囲で紅山文化遺跡と積石塚計31カ所が確認されている。遼寧省文物考古研究院が遺跡群の杏樹林、佐杖子、佐杖子東北などの遺跡で体系的な試掘調査を行い、面積は約28万5千平方メートルに及んだ。

   試掘調査では、異なる時期の土器片や石製品を幾つか採取し、53カ所の遺構を発見。遺構の多くは耕土層の下にあり、うち新石器~青銅器時代が38カ所、青銅器時代・夏家店文化が2カ所、遼金時代が4カ所、明清時代が1カ所。杏樹林、佐杖子両遺跡は文化的要素が単純で、紅山文化の遺構4カ所、灰坑3カ所、住居跡1カ所だった。

凌源無白丁遺跡群で試掘調査を行う発掘関係者。(2024年12月4日撮影、朝陽=新華社配信)

   発掘関係者は科学的なサンプル採集と放射性炭素年代測定の分析を通じ、また周辺地域の関連遺跡とも結び付け、無白丁遺跡群の一部の遺構が紅山文化の後期段階に属すると推測した。

   遼寧省文物考古研究院の于懐石(う・かいせき)副研究館員は、今回の体系的な試掘調査は無白丁遺跡群の遺構の構成や空間分布の特徴をさらに明らかにする一助になったと説明。一部の遺構から採集した木炭サンプルの年代測定では無白丁遺跡群に紅山文化の代表的遺跡とされる牛河梁遺跡と同時期の生活遺構が存在することが確認されたとし、紅山文明の中核エリアと並行して発展した集落遺跡を探る上での重要地点になるとの見方を示した。

   無白丁遺跡群は牛河梁遺跡から約13キロの地点に位置する。40年以上前に発見された牛河梁遺跡は、紅山文化の先住民による高等級の儀礼文化遺跡で、多元一体の中華文明の重要な起源の一つとされている。(記者/趙洪南)

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