何寄華政協委員、中国高齢者介護サービスの増進を提案

何寄華政協委員、中国高齢者介護サービスの増進を提案

新華社 | 2025-03-12 15:34:44

何寄華氏と長沙市政府関係部門やシルバー経済関連企業、介護施設の担当者が開いた座談会。(1月9日撮影、長沙=新華社配信)

 【新華社長沙3月12日】中国人民政治協商会議(政協)第14期全国委員会委員の何寄華(か・きか)氏は、長年にわたり高齢者介護サービス業界に関心を抱いている。きっかけは、自身が暮らす湖南省長沙市では、都市の発展と生活水準の向上に伴い、最もにぎやかな地域から高齢者向け用品店が徐々に姿を消していることに気付いたことだった。

 何氏は、自身の過去の仕事や調査を通じて、職業学校によっては介護サービス関連の専門学科が少なく、関連の学科があっても学生にそれほど人気がないことを知った。「この状況は、日増しに高まる介護や医療的ケアサービスに対する公衆のニーズにマッチしていない」と何氏は語る。

吉林省で開催された第3回世界中医薬科学技術大会・2024長春国際医薬健康産業博覧会で将棋ロボットと対局する来場者。(2024年12月7日撮影、長沙=新華社配信)

 2023年と24年の全国両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)期間中、何氏は介護サービスと銀髪(シルバー)経済に関する提案を継続的に出し、関連の部門や委員会から高く評価された。

 何氏は「提言のうち、国家レベルでの立法推進や資金投入メカニズムの健全化、人材育成システムの充実、専門法執行チームの設立などについて、フィードバックと進展が得られた」と話し、現在、江西省をはじめとする複数の省が介護サービスに関する地方条例を制定しており、国レベルの法整備に向け足がかりが築かれたと紹介した。

湖南省長沙市開福区のコミュニティーで東北地方や河南、浙江両省など各地方の食事を味わう高齢者。(2024年7月31日撮影、長沙=新華社配信)

 昨年1月に、国務院弁公庁が「シルバー経済を発展させ、高齢者福祉を増進することに関する意見」を発表した。新時代のシルバー経済発展を推進するこの綱領的文書は4分野26項目の措置を提起し、高齢者の衣食住や移動、介護、健康管理など多くの事柄を網羅した。その後、民政部が21の部門と共同で「農村部の養老(高齢者介護)サービス発展推進に関する指導意見」を発表、農村部の高齢者介護サービス発展について、初の全国レベルでの全体的かつ体系的な計画が打ち出された。

 何氏は既に10年にわたり介護サービス産業に関心を寄せている。高齢者の真の生活ニーズを深く知るため、はるばる山東省や四川省、雲南省などを視察してきた。今年1月には長沙市の企業やコミュニティー、介護施設などを訪問して、専門的な調査を実施した。今年の両会でも「人口高齢化に積極的に対応し、シルバー経済を積極的に発展させるための建議」を提出した。

湖南省展覧館で行われた敬老に関するイベントの開幕式で、介護施設向けのスマートサービスロボットの使い方について理解を深める来場者。(2024年10月11日撮影、長沙=新華社配信)

 今年の両会では、何氏以外にも多くの代表や委員が同様の提案を行った。政府活動報告でも、高齢化に積極的に対応し、介護事業と介護産業の政策メカニズムを充実、発展させることが提起された。

 何氏は、代表や委員がここ数年、最前線で調査を行い、継続的な提案を行ってきたことで、高齢者への関心やサービス提供が社会の共通認識となっただけでなく、国内の介護サービスインフラ建設や関連立法プロセスなどが一層加速していると述べた。(記者/張玉潔)

医療機器のリースと販売を手がける湖南作為科技の生産ラインで作られる介護施設向けのスマートサービスロボット。(2024年11月撮影、長沙=新華社配信)

吉林省で開催された第3回世界中医薬科学技術大会・2024長春国際医薬健康産業博覧会で将棋ロボットと対局する来場者。(2024年12月7日撮影、長沙=新華社配信)

吉林省で開催された第3回世界中医薬科学技術大会・2024長春国際医薬健康産業博覧会で介護施設向けのスマートサービスロボットと交流する来場者。(2024年12月7日撮影、長沙=新華社配信)

湖南省長沙市開福区のコミュニティーで東北地方や河南、浙江両省など各地方の食事を味わう高齢者。(2024年7月31日撮影、長沙=新華社配信)

医療機器のリースと販売を手がける湖南作為科技が吉林省で開催された第3回世界中医薬科学技術大会・2024長春国際医薬健康産業博覧会に出展したスマート介護ロボット。(2024年12月7日撮影、長沙=新華社配信)

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