【新華社上海3月5日】中国上海市で1日から4日まで開かれた消費財の国際見本市「第33回華東輸出入商品交易会(華交会)」は華東地域の9省・市から輸出企業約3千社が一堂に会し、国内外から4万人以上の専門バイヤーが訪れ、新たなチャンス獲得を探った。
華交会の家庭用品展示エリアを見学する貿易業者ら。(上海=新華社記者/方喆)
見本市の常連、アパレル大手の上海絲綢集団は今回も傘下のオフィス向けレディースブランド「LILY」を携えて参加した。同ブランドの国際事業総監の陳歓(ちん・かん)さんは、華交会で発表された衣料品について、多くは早ければ月末にも東南アジアなどの店舗に同時入荷すると紹介。「今はデザインする際に国内市場のニーズだけでなく、海外のさまざまな細分化された市場の消費者の好みも考慮している」と述べた。
多くの貿易企業は革新的な製品と細分化された市場の需要に照準を定めている。今年の出展企業のうち特許取得企業は15・2%、新素材や新技術を持つ企業は6・6%、「専精特新(専業化、精細化、特色化、斬新化)」の特徴を備える企業は52社を数えた。
華交会で、「光る」生地を見せる業者。(上海=新華社記者/周蕊)
光ファイバー開発の江西大聖塑料光繊は、プラスチック光ファイバーと紡績糸で織った「光る」生地を紹介した。事業責任者の賀堅(が・けん)さんは素材について、野球帽やペット用の衣類などに使用でき、夜間の運動をより安全にする機能もあると紹介した。
アパレルや紡績品の輸出を手がける東方国際創業の担当者、薛麗琳(せつ・れいりん)さんは「昨年の貿易事業は20%成長し、今年は日本市場進出を計画している。従来の衣類をベースに、ペット衣類という『新路線』を切り開く。日本向けには、スタイルの選択や羊毛の割合、細部のデザインなど、これまで多く展開してきた欧米市場とは別に準備を進めている。近いうちに日本の専門見本市に参加して感触を確かめる」と語った。
上海、江蘇、浙江、安徽、福建、江西、山東、南京、寧波9省・市の商務部門が共催する華交会は1991年にスタートした。貿易業界では古株の見本市で、今年は総展示面積11万5千平方メートル、ブース総数は5100を超えた。(記者/周蕊、李峰洲)