中国で無形文化遺産体験が春節消費のトレンドに

中国で無形文化遺産体験が春節消費のトレンドに

新華社 | 2025-01-28 20:07:00

24日、成都市の崇州文廟で、かつて礼服などに用いた文様「蟒文(ぼうもん)」の拓本取りで無形文化遺産を体験する子どもたち。(成都=新華社配信)

 【新華社北京1月28日】春節(旧正月)間近の中国で、無形文化遺産をテーマにした観光がトレンドとなった。オンラインの事前予約が浸透し、体験ツアーやインターネットショッピングが注目された。生活関連サービス大手の美団や京東集団(JDドットコム)、拼多多(ピンドゥオドゥオ)など電子商取引(EC)大手は続々と春節キャンペーンを展開している。

 「春節-中国人の伝統的な新年を祝う社会実践」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初めての年越しでもあり、美団のデータでは1月1日以降の春節旅行に関連する検索数が前年同期比で約4・3倍、「無形文化遺産」の検索数は約2・7倍となった。無形文化遺産関連の観光地や体験プロジェクトに対する人気の高まりを示した。

 複数の関連製品も春節期間中の売れ筋となった。京東の発表によると、天津で作られる伝統的な木刻版画「楊柳青木版年画」の検索数は前年同期に比べ約2・9倍増だった。各地の伝統刺繍(ししゅう)もよく売れ、江蘇省蘇州市の「蘇繍」は販売量が約3・5倍となった。

20日、天津古文化街にある楊柳青年画の店で年画の印刷体験をする観光客。(天津=新華社記者/宋瑞)

 年越し料理「年夜飯」の予約も増え続けている。美団によると、1月中旬時点で「年夜飯予約」「年夜飯のお薦めレストラン」の検索数は前月比約3・6倍、オンライン予約は前年同期比4・1倍だった。京東では1月以降の年夜飯関連の検索数が前年同期の約2・2倍となり、料理の半加工品やオードブル、デザートの検索数も4倍以上となった。

 春節に欠かせない品を購入できるネットショップは消費の潮流になりつつある。京東消費・産業発展研究院は、年越しに向けたオンライン消費が過去2週間でピークに達したとみている。新疆ウイグル自治区阿克蘇(アクス)産のリンゴや干し葡萄などが広東省に届き、山西省の特産品が黒竜江省で前年同期の2・6倍、上海の特産品が青海省で約3・8倍の売り上げとなるなど、活発な流通が消費者の選択肢を増やし、年越しの雰囲気を一層盛り上げている。(記者/陽娜、魏夢佳)

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