【新華社北京1月26日】中国交通運輸部の王繡春(おう・しゅうしゅん)運輸サービス副司長は24日、新華社が配信したオムニメディア(全媒体)形式の討論番組「中国経済円卓会議」で、今年の春節(旧正月)は特別輸送態勢「春運」の移動規模が過去最大になる可能性があるとの見方を示した。
今年の春節は1月29日で、前後の1月14日~2月22日の40日間が春運期間となる。全国の鉄道の旅客輸送量は5億1千万人を超えると予想され、1日平均で前年同期比5・5%増の1275万人を見込む。航空旅客輸送量も9千万人超と過去最高を上回る見通しとなっている。自家用車で移動する人の数は72億人に達するとみられ、高速道路の1日当たり交通量も過去最高を記録する可能性がある。
王氏は「中国の春運は大きく変化した。今年は地域を越える旅行者は90億人に達するとみられる。七十数年前に春運が始まった頃は数千万人規模だったはず」と述べた。
量の変化だけでなく、構造上の変化も生じた。王氏は、春運の移動構造の変化は二つの側面があると指摘。一つは、帰省や親族訪問が依然として主流であるものの観光旅行の割合が増え続けていることで、もう一つは、経済・社会の発展に伴い自動車保有台数が急増し、自家用車が主流になったことだという。
新エネルギー車が急速に増えたことで高速道路での充電サービスも人々の関心を集めている。交通運輸部公路局の花蕾(か・らい)路網管理処長は、24年末時点で全国の高速道路サービスエリアに充電スタンド計3万5千基、充電駐車スペース計5万1千カ所が設置済みだと紹介。春節前には各地で充電インフラを多数用意し、ピーク時の需要を満たすため万全を期す考えを示した。