ハルビン採氷祭りで冷凍果物を味わう外国人観光客。(2024年12月7日撮影、ハルビン=新華社記者/王建威)
【新華社ハルビン1月2日】中国最北端の省都、黒竜江省ハルビン市は昨年の冬、独特の氷雪景観が交流サイト(SNS)で注目を集め、国内外から多くの観光客が訪れた。この冬も、遠方から訪れた多くの「新顔」観光客に多彩な冬景色と新鮮な体験を提供している。
同市の歩行者天国、中央大街を訪れたインドネシア人のナディアさんは、ハープ奏者が奏でる音楽に耳を傾け、地元のアイスクリームを味わった。
ナディアさんは、冬の観光と氷上スポーツで有名なハルビンだが実際に旅してみると音楽や地元のグルメ、親切な人々が忘れられない思い出になったと驚いた様子で語った。
フィジーから来たタプティさんも同様の感想をもらす。中華バロック歴史文化街区を散歩した際、精巧な彫刻が施された門楣(もんび、門の上の梁)や窓枠に目を奪われたという。
ハルビン太平国際空港で入境検査を受ける観光客。(2024年12月19日撮影、ハルビン=新華社配信)
外国人観光客の心を動かすのは風習や歴史遺産だけではない。ハルビンデザインセンターを見学した日本人の石井宏樹さんは、地元の若者がデザインした「東北大花」柄のタンブラーが気に入ったと話した。
東北大花は中国東北地方独特の文化的シンボルの一つ。石井さんは日用品や街行く人が着ているダウンジャケットに鮮やかな東北大花がデザインされていることに驚きながらも、地元のデザイナーたちが独特の文化を復興させ商業的にも成功した事例と見る。
ハルビン出入境辺防検査站(出入境検査ステーション)によると、23年年初から12月19日までにハルビン太平国際空港を利用した出入境者数は延べ50万人を超え、前年同期の約2・8倍となった。うち外国人は約2・8倍の13万6千人を記録した。
中国が最大240時間のトランジット(通過)ビザ免除措置を実施し、ハルビンを会場とする第9回アジア冬季競技大会の開幕が近づくにつれ、地元の人々は、ハルビンがこの冬、外国人旅行者にとって人気の目的地の一つになると期待している。(記者/楊軒、劉奕彤、沈易瑾)